13話 ページ15
──海軍基地
コビーくんを海軍基地へ送り届けると共にロロノア・ゾロを人目見ようと私とルフィは壁へよじ登っていた。
コビーくんは先程のお店での違和感が拭えないため、まだ…と海軍の元へ行くことを渋っていた。
「魔獣はどこかなァ」
「覗いて見えるような所には居ませんよ。きっと奥の独房とか」
『…ん〜なんか見える…』
「え？」
小さくてよく見えないけれど、人らしきものがうっすらと見えた。
「あぁ！ゾロって奴かもしれねー！」
ルフィはそういって一人先に走っていってしまった。
その後ろをコビーくんと共に追いかける。
けれど、もしロロノア・ゾロなら、なんであんなところに…？
コビーくんのいうように、独房とかなら逃げられにくいだろうに。
あんなの簡単に逃げられちゃうじゃない。
壁へよじ登って眺めているルフィの横へ習って、私もよじ登る。
「ほらあいつ」
ルフィがそういって見てみろとコビーくんに促したけれど、それを見たコビーくんは腰を抜かしてしまった。
「く…く…黒い手拭いに腹巻き！！！ほ…本物だ……本物のロロノア・ゾロです！！！なんて迫力だろう…！！あれが、ゾロ…！！！」
ロロノア・ゾロは、海軍基地の見えやすい場所で縄で縛られ、はりつけられていた。
その姿はボロボロで今にも倒れてしまうんでは…と少しだけ心配になる。
「あれがそうか…あの縄解けば簡単に逃がせるよな、あれじゃあ」
「ば…馬鹿なこといわないで下さいよ！！！あんな奴逃したら町だって無事じゃ済まないしルフィさんたちだって殺そうとしますよ！あいつは！！！」
コビーくんの言葉が理解できなかった。
私やルフィは海賊だから殺されるかもっていうのはわかるけれど、町を襲うって理由が見つからない。
だって、コビーくんいってたじゃない。
ロロノア・ゾロは�牾ぢ閏蹐蠅離哨蹲瓩世辰董�
そんな人が町を襲うなんて、なんのメリットがあるっていうの？
それに私たち、海賊にはなったばかりで賞金首じゃないわ。
なんて思っていたら、「おいお前」と突然ロロノア・ゾロが口を開いた。
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作者名：瀬成 | 作成日時：2024年1月5日 13時
