◇109話◇【弟Side】 ページ15
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ガヤガヤと賑わうこの店は、霧の団の活動拠点である。小さい頃、ヒーローが秘密のアジトを持っているのに憧れた奴らが造ったこの場所は、今やすっかりこの団になくてはならない場所となっていた。
「あっ、団長じゃないか！！」
腰にエプロンを巻き、両手に盆の上に酒の入ったコップを乗せ、クルクルと動き回っていた女性がこちらへ向かってくる。
カシムと同じ紫のドレットヘアー。彼女、ザイナブは霧の団の幹部であり、この店のウェイターでもある。
「おう、久しぶりザイナブ、てか、団長はやめろよ、今はカシムとアリババが団長だろ？」
「なに言ってんのさ、アタシ達の団長は、(人1)だっての！」
俺が苦笑して言うと、ザイナブは堂々とそう答え、周りの奴らやカシムもそうだ、そうだと言っている。
「なんでカシムまで頷いてんだよ…」
「少なくとも、俺もアリババもそう思ってるぜ？俺達より、(人1)が団長続けた方がよっぽどイイって」
「ご冗談を、俺はもう年だよ〜」
ジジイかよ…っとつっこまれながらも、ザイナブが案内した席へ腰掛ける。
木で作られたイスとテーブルは、素朴な触り心地で結構好きだ。チーシャンに居た頃は、宿に泊まっていたが、イスもテーブルも石で作られていたのもだったので、座り心地はあんま良くなかった。
「んじゃ、早速本題に入っか？」
ヘラヘラとした雰囲気で俺はそう言う。重要な話の前になんでヘラヘラしているんだ！と真面目な奴には怒られそうだ。例えば、シンドリアのオカンとか、泣き虫皇子さんにとか。
まぁ、真面目な話になれば、しばらくは顔の筋肉が硬直状態になりそうだから、いわば今はストレッチみたいなところだ。
カシムも慣れた様子で、そうだなと返してくれた。その途端、俺とカシムの間の空気が2、3度低くなった。
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「この国に、全身黒のローブ、顔を布で隠した覆面男が出入りしているっていう話。詳しく説明してくれ」
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違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
玲 - 今までみた中で一番面白いですこれからもどんどん書いて行ってください (2015年10月4日 22時) (
レス) id: b6c64fc5ff (このIDを非表示/違反報告)
あゆみ - あっ、私は、ジュダルとくっついてほしいです！！！！ (2015年9月5日 18時) (レス) id: f5ed3cf1fa (このIDを非表示/違反報告)
あゆみ - 頑張ってください！更新待ってますね( ^ω^ ) (2015年9月5日 18時) (レス) id: f5ed3cf1fa (このIDを非表示/違反報告)
シャイン(プロフ) - 弟すごいですね！かっこいいー!! (2015年8月21日 19時) (レス) id: 68560ee8d2 (このIDを非表示/違反報告)
kyuu@歌い手love(プロフ) - 氷魔法はサグルじゃなくてサルグですよー (2015年8月21日 18時) (レス) id: e51e41bcea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：千夜一夜月 x他1人 | 作成日時：2014年11月30日 16時
