2章 Part4 ページ25
次の日目を覚ますと無惨様はいらっしゃらなかった。
しょぼんとしながら特にやることもないのでぼけーっとしていると襖の外から初めて無惨様では無い誰かから声がかかった。
?)入るよ〜?
私や返事を待たずに勝手に入ってきた大きめの男の人…ではなく鬼。
虹色の瞳をしていて扇を持っていて…私に向かって“初めまして♪君なんて言うの?君はあのお方の何?”なんてにこにこしながら言うから私は怖くなって1歩後ろに下がった。
童磨)あ、他人に名前を聞く時はまず自分から、だったね!俺は童磨。上弦ノ弐!よろしくな♪
A)え、えっと…Aです…
童磨)Aか〜!!いい名前だね!で、Aはあのお方の何なの?あのお方がたま〜に帰ってきてはこの部屋に来るから気になってさ?
無惨様に何も言わず妻と名乗っても良いのだろうか…もしかしたら隠している場合もあるし…
どうしようどうしようとあたふたしていると童磨さんに笑われた
童磨)君面白いね!!w冗談だよ知ってるよwあんたあのお方の奥さんでしょ♪
A)ご、ご存知でいらっしゃったんですね…
童磨)まぁね♪…まぁ憶測で言ったけどまさか合ってるとはね〜♪
A)…結局知らなかったんですか...!?か、勝手に言ったの怒られないでしょうか…
童磨)そのくらい大丈夫じゃない?…まぁほら、ここは暇だろ?俺とどこか行こ♪
そう言い私に手を差し出す童磨さんは面白いものを見つけた…とでも思っている獣の様な顔をしていた。
私は手を掴まずに1歩後ろに下がった。
すると童磨さんは私の手を無理やりつかみ部屋の外に出した。
あぁ、また言いつけを破ってしまった…きっと無惨様に怒られてしまう…
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作者名：天野 空 | 作成日時：2020年12月19日 0時
