明日ハレルヤ《Kota.Y》

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「怒ってないよ。
ただね、知りたいの。
スコープのことをちょっとでも多く。
だから…教えて？」



いやだ、という意思表示だろうか。

首を横に振るスコープは明らかに

俺を恐怖対象として見ている。



「俺ら、ね。スコープのことが心配で。
初めての任務で失敗なんてさせたくなくて。
スコープの遠距離射撃は
主戦力として使いたいけど、
キツい計画してう
まくいかないなんていやで…。
ごめんね。きつく言い過ぎたし、
それに泣いてるのを無視して作戦立てた。
ごめんね、本当にごめん。」

「こぷ、ね、や、なの。
こわい、の。
できない、おしおき、される…！
だめなこ、は、ぽいって………！！
やだっ！まだ、ぎーと、
いっしょ、いるのっっ！」



今まで、できないことがあれば

酷い仕打ちを受けていたのだろう。

同じような境遇に置かれていた

他の子たちが『できなかった』せいで

捨てられたのを見たのだろう。

だからこそ、

あそこまで頑なにできると言い張り、

やると言い切ったのだろう。



「できないことがあってもいいの。
俺だってできないことも
苦手なこといっぱいあるよ？
だけど、いろんな人が俺を必要としてくれてる。
それは、スコープも一緒。
できないことがあっても、
グループBESTのメンバーが、
俺が、スコープを必要としてあげるから。」



俺の名前を呼びながら

また眠りに落ちたスコープを抱きしめる。

この小さい体に

どれだけたくさんのことを

背負いこんでいるんだろうと思うと

胸が痛んだ。






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