第四話 ページ4
「何で髪飾りは渡せて告白はできないんだよ。」
「何ででしょうね………。」
放課後。
空き教室。
「あの流れならサクッと告るだろ普通。」
「見てる方がイラつくんだよォ、テメェらは。」
机に突っ伏している僕を、大男二人が取り囲む地獄絵図。
美術教師、宇髄さん。
数学教師、不死川さん。
この二人とは何だかんだあって、僕の気持ちがバレた。
それ以来、何だかんだ協力してくれてる。
「ねぇ宇髄さん、不死川さん。」
「先生だろォ。」
「今さら先生とか違和感ありすぎでしょ。」
二人とも教師って感じしないし。
ヤクザだって言われた方がしっくりくるけど。
「僕これからどうすればいいんですか?」
「知らねぇよ。てか何で俺らなんだよ。」
「宇髄さん彼女三人いるし。不死川さんは妹いるし。」
丁度いいかなって。
あと宇髄さんは僕がAを好きだってこと、不死川さんにうっかり喋ったからね、責任とってもらわないと。
言わなかったら絶対気づかれなかったはずなのに。
不死川さん鈍いし。
「そういうのは女子に聞けよ。それこそ甘露寺とか。」
適任だろ、とガムを噛みながら言う宇髄さん。
「でも甘露寺さんはAと仲良いし、うっかり口すべらされそうだし………。」
宇髄さんの前例あるからね。
「どういう意味だ時透。甘露寺を馬鹿にしているのか。」
「うわどっから出てきたの伊黒さん。」
いつの間にかドアに寄りかかっている伊黒さんにわりと本気で驚く。
「甘露寺という単語が聞こえたからな。」
「センサーでもついてるの?」
-
「伊黒今までどこにいたんだ?」
「職員室だ。」
「嘘だろ、ここ職員室と校舎違うぞ。」
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作者名:夢見草 | 作成日時:2021年3月1日 20時