バロメーター69 ページ20
「お」
『ぐぇっ、……んむぅ』
突然誰かが入って来て、相澤先生が光の速さで捕縛布で私をミイラの様に頭からつま先までぐるぐる巻きにした。
びっくりした、びっくりした。
え、やばい見られてないよね。
てかいくら焦ったとはいえこれはないだろ先生。
また息が出来ない。
我に帰った私は、捕縛布の隙間から部屋の様子を伺う。
「どうしたんだ」
「タオルを忘れました」
……轟君だ。
隙間から見える彼は、このミイラの様な物体を不思議そうに見ている。
「おやすみなさい」
「ああ、おやすみ」
待って待って、帰んないで。
あなたが帰っちゃったらまたバロメーター100いくまで帰れま10が始まっちゃう。
轟君と相澤先生という最高に気まずいコンビだが、私は意を決して口を開いた。
『轟くん、たすけて』
彼は私の蚊の鳴くような声にもう一度こちらを振り返った。
「……A？」
怪訝な顔で相澤先生と私を交互に見る彼に、先生がため息をつく。
「轟に助けを求めるなよ」
『ほんとに、息できないです』
そう言うとやっと捕縛布が離れた。
「どうしたんですか」
「こいつが寮の門限を破ったから叱ってたんだ」
は？
ぜってえ許さねえ。
寝袋ごと海に沈めてやる。
『もう帰ります』
「まだ話は終わってないぞ」
『帰ります』
「だめだ」
『嫌です、帰ります』
私達のやり取りを不思議そうに轟君が見ている。
「A、怒られてる途中で帰るのはよくないぞ」
「そうだよな、轟」
轟さんほんと空気読んでください。
『でも、ほんとに、体調悪くて』
秘技・仮病。
「そうなのか」
苦しそうな顔をして上目遣いで轟君を見ると、彼が心配そうな顔になって相澤先生の方を仰ぎ見る。
「先生」
よし、いいぞトドエル。
轟君の不安げな可愛い子犬フェイスに、先生も仕方なし、とため息をついた。
「次はないからな」
なーにが次はないからな、だ。
こっちこそ次は校長に言ってやるからな。
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Selena(プロフ) - おいやみーさん» ご指摘ありがとうございます🙇♀️ 確かに言われてみればそうだ笑 原作を全て忠実に再現しきれているわけではないので、他にも矛盾点があるかもしれないですが、そこはご愛嬌という事でお願いします🥲 (1月6日 16時) (
レス) id: b337fdb84f (このIDを非表示/違反報告)
おいやみー - 志村転弧だと死柄木が思い出すのは髪が白くなった泥花事件以降では？ (1月1日 10時) (レス) @page34 id: df2aa3c6fc (このIDを非表示/違反報告)
う - 宇宙の塵ルートだけはwwwwwwおもしろすんぎぃっ (9月30日 18時) (レス) @page38 id: 7215328c99 (このIDを非表示/違反報告)
Selena(プロフ) - 秋田の肋骨さん» ご指摘ありがとうございます🙇♀️🙇♀️ (8月12日 23時) (レス) id: 17f1437868 (このIDを非表示/違反報告)
秋田の肋骨 - すき。めっちゃ好みです！ 修学旅行ではなく，林間合宿では、、、？ (8月12日 1時) (レス) @page50 id: 93fef38cdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Selena | 作成日時：2023年3月24日 10時
