ろくじゅーはち ページ35
「改めまして、ご機嫌麗しゅう、レディ。ワタクシは、ブルー・スノードロップ。今、風を感じているところでしてよ。邪魔はしないでくださる？？」
……戦意が削がれる。
「別に、それくらいどーぞぉ、私だってアンタと関わりたくないし」
その左手で鷲掴み状態の、相澤センセーさえいなきゃねぇ。
「……そうおっしゃる割には、ここを立ち去ってくださる様子が伺えないのですけれど」
分かってるじゃんオカマ野郎。
「一応そいつ、守らないと首飛ぶもん」
……まぁ首飛ぶかは分からないけど、蜜柑どもの蜜柑汁だらけにはなるだろうし、あんまり変わらないなぁ。
きったね！！！
「あら……コイツはヒーローだったの、あなたの護衛対象だったの、ごめんなさいねぇ」
お前には同情されたくなかったぁ。
なんか、うーん、見た目とのギャップに私吐きそう！
「でもワタクシ、ヒーロー共にはそれなりの恨みがありますの、だからヴィランと手を組みましたのよ？」
えめっちゃ重大な情報！！！！
さらっと吐いて大丈夫なのブルップ？
「ブル……ップ？」
「名前の略だけど」
「………(折角の美しい名前をさもゆるキャラみたいなダッセェ名前に捻じ曲げるなクソガキの空気)。」
ねぇそれよりさぁ！！
ヴィランと手を組んでるって本当だったんだぁ？
パンピーと手を組むなんて、アンタ正気？？
「……勘違いも程々にしてくださいまし。そもそも、パンピーなんて、ヒーローを◯した後に始末すれば良いだけの話ですわ」
うん、どこまでも腐ってて安心したよぉ！！！
「とは言っても、あなたも同じ思いなのでしょう？」
……そりゃあねぇ。
「呪詛師を始末する呪術師を見ると、いつも決まりきった表情をされるのだけど、、」
あなたなら、お分かりになるのでしょう？
「いっそのこと、手を組むというのはいかがかしら、ワタクシと」
………あいにく、マッチョと組むのは、なんか見た目がエグいからなぁ。
むりぃ。
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作者名：Sela | 作成日時：2022年5月27日 22時
