世界で一番嫌いなあなたが幸せでありますように。２

５２（Yuri Side） ページ3

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「大変大変！！！

知念！やばいよ！！！」



圭人が慌てた様子で教室にやってきた。

しかも時間は８時３０分。

あと５分で朝のホームルーム始まるけど。



圭人「人気過ぎて大変！とられちゃうよ！？

早くしなきゃ。どうするの？？」



『はい？主語がないよ。圭人何の話してるの？』



圭人「だから、あの。

あ！数学のノート提出しなきゃ！

待って、昼休みね！」




慌てすぎだし。


結局何をしに来たのか全くつかめなかったんだけど。



圭人も、結構抜けてるっていうか、

おっちょこちょいだよね。

Aと同じくらい。









圭人の言う昼休みになって、

４人が集合。



集まって開口一番、

圭人「Aちゃんとられちゃうよ！」


って。え？Aの話をしてたの？



涼介「そんな焦ってどうしたの。

って言いたいところだけど、本当にやばいかもね。」



は？涼介までなんなの？



『どうしたの？説明してほしいんだけど。』



圭人「朝Aちゃんのお友達から聞いたの。

Aちゃん、たくさん告白されてるみたいで！

確かに、Aちゃんに話しかけにくる男子

俺見たなって思って。告白は、断ったみたいだけど。」



Aに告白…

可愛いし、素直で、良い子で。



今までもそれなりにモテてたから、

今更何をするわけもないよ。



『それだけ？

そんなの今までもあったことだよ。』



涼介「そんな余裕かましてていいのか〜」



『なにさ。』



涼介「D組の佐藤勝利、

LINE交換して仲良くなったみたいよ。

この前話してるの見たし。」


『何が言いたいの。』


涼介「可愛い可愛い大好きな幼馴染が、

取られちゃうよ？」


『そうだとしても、幼馴染は幼馴染だから。』


涼介「幼馴染のままでいいのかなあ。」


『僕は、もう告白なんてしない。

このままが一番いいの。


先に教室戻ってるから。』




もう、しない。

このままを、幼馴染を選んだのは、


Aだ。



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