82話 ページ37
北斗side
冷静じゃなかったのは俺も一緒だ。慎太郎が目を覚ます前に1人で何とかしようってムキになってた…
髪から頬へ滴り落ちる雫を軽くはらう
「…とんでもないです。森本さんの対応はきっと正しいんだと思います。ただ自分の慎太郎くんへの気持ちが遊びや冗談ではないことを伝えたかっただけなんです。…図々しくてすみません、また日を改めて来ます。」
失礼しますと告げてから病室を出る
日を改めると言う言葉に森本さんが少し頷いたのが閉まりかけたドアから覗いて見えた気がした。
.
「今日こそは何がなんでも樹に会う…！」
って意気込んで今日こそ樹を見つけたのはいいものを…、残念ながらあの陽キャグループの中に話し掛けに行けるほどの強い心と陽気さは持ち合わせていない
仕方が無いからバレないように近くの廊下の影に隠れる
「…はぁ、」
樹が1人になるのを待つか？いや、あの樹だぞ。帰る時も1人になんてなるわけないだろうし…
あっ、待てよ、きょうもっちゃんに呼ばれたらすぐ駆けつけるだろ！それだ！よし、ちょっと良心が痛いけどきょうもっちゃんなら協力してくれるはず…！
そうと決まれば連絡を…
「こんな所でコソコソ何してんの。」
いきなり聞こえてきた声に顔を上げると、俺の顔を覗き込むようにして見る樹と目が合った
「っ？！うわっ、じゅ、樹！！」
まさかの展開にテンパって思わず握っていたケータイを落とす
ヤバいどうしよ、なんか言わなきゃっ、
「昨日お前が俺の事探してたってしょっぴーから聞いたんだけど、「ごめん樹…っ！」
や、やっちゃった、樹まだ何か言ってたのに被っちゃった
…いや、そのままの気持ち伝えようって決めたんだ。
「…俺樹に甘えてた、樹ならきっとあの時俺は悪くないって言ってくれるって心のどっかで思ってたんだ。昔からずっと樹に甘えすぎだよな、…今までずっと迷惑かけてごめん。」
反射的に目を瞑ってしまって開けるのが怖い
「「………。」」
返事がない、やっぱり樹怒ってるよね…
「あれがお前の本音じゃないことくらい知ってたっつーの。いつからの付き合いだと思ってんだよ」
迷惑なんて思ったことねぇし。と、素っ気なく答える樹がいつもの樹で思わず泣きそうになった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 924人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
陽向 - 尾崎さん» ありがとうございます！また読みますね♪ (2022年1月6日 16時) (
レス) id: cd699a7473 (このIDを非表示/違反報告)
尾崎(プロフ) - 陽向さん» はじめましてコメントありがとうございます！2周もして頂けるなんて感動です（ ; ; ）またお話再会しようと思っているので宜しければ最後までお付き合いください！陽向様に楽しんで頂けるよう頑張ります^ ^ (2022年1月5日 18時) (レス) id: 31ee2d5f43 (このIDを非表示/違反報告)
尾崎(プロフ) - 鴎花さん» はじめましてコメントありがとうございます！！本当に有難いです（ ; ; ）またお話再会しようと思っているので宜しければ最後までお願い致します。^ ^ (2022年1月5日 18時) (レス) id: 31ee2d5f43 (このIDを非表示/違反報告)
陽向 - しんほく大好きなので読んでいて楽しかったです♪もう2周してしまいました！続きを書かれる予定はありますか…？無理のない範囲で書いていただければ嬉しいです♪ (2021年12月30日 23時) (レス) id: cd699a7473 (このIDを非表示/違反報告)
鴎花 - 好きです。ほんと面白いですこの小説。もう一気に読んでしまいました！ (2021年12月12日 12時) (レス) id: ae229e33a3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：尾崎 | 作成日時：2020年5月31日 21時
