03.《信頼》関係 ページ3
『おや？紅白くんではないか。いやぁ、久しぶりだね。病院以来かな？』
僕が声のした方を見ると、目の前にいたのは、何やら授業で使ったらしい道具を持つ紅白くんの姿。
「あぁ、……体調はもう大丈夫なのか？」
心配した、と言わんばかりの表情を浮かべる紅白くん。美男子がどんな顔をしても結局は美男子なんだなー。てか、猫みたい。
『ハハッ、そんなに心配しなくても大丈夫だよ。ほら、見ての通り元気さ。
皆が見舞いに来てくれたおかげで予定より早く退院出来たんだ。まぁ、僕としてはもっと病院で寝ていたかったんだけどね。
ところで紅白くんや。その道具を見る限り、君も資料室に用があるのかい？』
「あぁ、先生に片付けるよう言われた」
『そーかいそーかい。僕も日直の用で資料室に行かなければならないんだ。良ければご一緒させて頂いても？』
「あぁ」
『なら、半分持つよ。重いだろ？それ』
「いや、大丈夫だ」
『いやいや、僕は何も持たず君の横を歩くのは少々申し訳ないよ。
…じゃあ、その代わり、僕の荷物、手に入れたら半分持って。それでおあいこだ』
「分かった」
紅白くんから半分ほど荷物を受け取ると、僕らは一緒に資料室へと向かった。まぁ、半分と言っても、どう見ても紅白くんの方が多く荷物を持っているわけだが。遠慮しなくてもいいのにね。行動からイケメンだな、この人は。
と、内心でブツブツと呟いていた時、次の授業の教科担に会って、プラスの仕事を押し付けられた。チッ、委員長とか係に言えよ。
『全く…何故僕に仕事を任せるんだ…僕は暇じゃないんだよ…』
「なぁ、A」
『ん？どうしたんだい？』
階段を上がっていた時だった。突然その場に止まり、紅白くんは僕に声を掛ける。僕は彼より数段登った位置で彼の方を振り返った。
『？紅白くん？』
無言で僕を見上げる紅白くん。何処からか入ってきた風が彼の赤と白に別れた髪を揺らす。
「…いや、何でもない。呼んでみたかっただけだ」
彼のそんな発言にキョトンと間抜け面を浮かべてしまった。
『ふははっ、いつにも増して君の思考が読めないよ。やっぱり面白いね、君達は。特に君は上位にランクインする人だよ。
さぁ、時間も時間だし、行こうか』
「…そうだな」
少し眉を下げながら微笑む紅白くんの表情に僕は少し疑問を持った。
何故、そんな悲しそうな表情をするんだい？
紅白くんの場合、いつも無表情というかクールだから内心が読めない。だからこそ、そんな表情されたら少し戸惑ってしまう。
結局、紅白くんの心情が分からぬまま、僕は資料室に到着し、資料室を開けた。
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う - やばい好き(←応援してます！更新出来れば頑張ってください！気になる(￣ ￣) (12月11日 21時) (
レス) @page5 id: 7215328c99 (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - 最＆高です👍️ (2021年12月10日 16時) (レス) @page5 id: ff535d7292 (このIDを非表示/違反報告)
白猫さん(プロフ) - 作者さんのペースで更新頑張ってください！！ 続きが気になる…………。 (2021年11月5日 0時) (レス) id: d1d66ac9b7 (このIDを非表示/違反報告)
ｱｻﾋｲｲｲｲｲｲｽｳｳﾊﾟｱｱｱﾄﾞｳｳﾗｱｱｱｱｲ - 最高 (2020年12月14日 23時) (レス) id: 9ee51932ee (このIDを非表示/違反報告)
肉 - 初めから読んで追いつきました体調に気おつけてください更新頑張ってください|ωΦ*)ｺｿｰﾘ･･･ (2020年9月4日 21時) (レス) id: 33a07a44b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：オー笛 | 作成日時：2019年4月30日 9時
