おはよう。 (ページ1)

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ミルクチョコレートページ1

×月×日。私の朝はお洒落な音楽と共に聞こえくる素敵な声で始まる。

「朝だよ、起きて」

『待って……あと5時間……』

「長過ぎ！！！遅刻しちゃうだろ！！ほら、さっさと起きて支度しなよ！」

ほら、おはよう！ハイタッチ！！と叫んでいるのは私の端末に居るコンシェルジュのセイだ。

容姿端麗、純粋無垢(仮)、などの言葉が彼には似合うだろう。なぁ、セイ。そう思うだろう？

「いや、俺に聞くか？てか、(仮)ってなんだよ！」

『おっと、君はエスパーか？』

「全部顔に書いてあるぜ？」

早く支度しろと言わんばかりにジト目のセイ。
それに支度をしながら答える私。
セイ、お母さんみたい。なんて言うと絶対拗ねるから言わないでおこう。

『よし。準備終わった！』

「よし！じゃ、今日も１日頑張ろうな！俺も頑張る！」

ニコニコしてるセイを眺めながら机の上の糖分を手に取る。私は朝がめっぽう弱いので朝ご飯を作る余裕が無い。だから、私の常備品はコレ。チョコレートだ。その日の気分によって味は変わるが。

そうだなぁ。今日はセイがニコニコ嬉しそうだから、ちょっと甘めにしてみようかな。

ミルクチョコレートを1粒口で溶かしたらセイをパジャマから外着へチェンジ。

セイと声を揃えて、せーの。

『「行ってきます！」』

今日も１日頑張ろうね、宜しくね、セイ。

画面の中の彼を眺めてはそう思うのだった。