転生したら“灰だらけ”の… (ページ8)

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7話ページ8

あ〜〜〜〜やらかした

こんな目立つ事をする予定じゃなかったんだけどね！？

何をやってるのかな私？

自己嫌悪しながら「はは…」と苦笑しつつゆっくりと地面に足を下ろす
途端に国民の人達は駆け寄ってきた

「アンタすごいな！？」「一体何者なんだ！？」「ありがとう！ありがとう…！！」「私達を救ってくださった…！」「きっとこれで亡くなられた聖女様も報われる！」「神は我々を見捨ててなどいなかった！」「きっと聖女様の祈りが届いたのだ…！」

とこんな感じで好き勝手に言われている

確かにタイミング的にはそうなるのかもしれないけれど…

けれどふとある事に気づく
みんな私に対して初対面の反応をする
私の見た目は恐らく過去の“聖女カトレア”の肉体を依代にしているから見た目は生前の彼女と同じ…だと思うんだけど

違うのかな…？

そんな事を考えていた時だった

「なぁ。おい、アンタ！」

「へっ？」

肩をポンと叩かれて慌てて顔を上げる

そこに居たのは＿＿＿＿＿

空を見上げれば歳の近そうな女が天から黒雷を落としていた瞬間だった

とんでもない轟音がしたから焦ったが…なんだありゃ？

もしかして能力者か？じゃなかったらあんなの人間業では出来ない

民衆達は歓声を上げて女の元へと駆け寄って行った

「見たかよベック！ありゃなんだ！？」

「見たまんまだろう。能力者だ。それ以外に説明はつかねぇ」

「そりゃそうだがよ…けど何の能力者だ？雷って事は自然系(ロギア)か？」

「にしちゃあ。あの羽の説明は？」

「…あ。確かにな……」

黒雷を落としたからといって自然系とは限らねえか…
ってなると……

「超人系(パラミシア)？」

「……本人に聞きゃあ良いんじゃねえか？」

「それもそうだな」

ベックと意見は一致し、俺達も“黒雷を落とした蝙蝠女”の元へ向かった

「へっ？」

目の前に居たのは麦わら帽子を被った赤髪の男性＿＿＿

というか、めっちゃイケメン！！！

え、イケメンと出会った？物語開始早々？？もしかしてこの世界を生きるのに必要なキーキャラクター的なポジですか彼は！？
どうなんですか神様！？

そんな事を考えていると目の前の赤髪イケメンにちょっと怪訝そうな顔をされる

「？…なんだ？俺の顔をじっと見て」

「……えっ。あ、ごめん！別に変な意味はないの、えーっと」

なんて言ってごまかそう！？
つい『貴方のご尊顔が何ともカッコよくて見惚れてました』なんて言えないし！？

「あーあー。えーっと、あの、見ない顔だなーって思って？」

「あぁー。俺、海賊だからな」