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「その桜ウエルカムドームがめっちゃ良かったから、山本も彼女と行ってみたらどうかなって思って」
「なるほど、そういうことか。ありがとうございます、僕たちプラネタリウムでデートしたことないので、行ってみたいですね」
「あぁそれに併設のカフェで桜ピーチラテの限定ドリンクもあったよ。結依が飲んでたの少し貰ったけど、桜のフレーバーが香ってた」
限定ドリンク、しかも桜のフレーバーなんてAちゃんが喜びそうなポイントだなと考える。彼女が満面の笑みでドリンクを飲んでる姿がたやすく想像できる。あぁ絶対に可愛いなんて思っていると福良さんにクスッと笑われた。少し恥ずかしくなって誤魔化すように、コホンと咳払いをした。
「なんで笑うんですかー」
「そりゃ彼女のことを思い浮かべてる山本が幸せそうだなって、２人は仲良しだね」
「おかげさまでAちゃんとは仲良くいられてますけど、福良さんがそれ言うのって感じです」
結婚して落ち着くどころか加速している２人のラブラブっぷりはさすがに敵わないよね。それぞれの空気感が違うから比べることではないのだけど。
「えー俺たちの話は別に良いんだよ」
福良さんはにこやかにそんなことを言ってるけど、だったらオフィスで惚気るのやめれば、皆もそれを突っ込むことはないのにと思っちゃうのは、野暮ってやつなのかな？まあ惚気が止まらないくらい福良さんの結依さんへの愛は強いから仕方のないことだけどね。
何だかAちゃんに会いたくなっちゃった。今日は早く仕事終わらせてAちゃんの家へ行こうかな。確か彼女は仕事のあと予定もなく家にいるって言ってたはずだ。そうと決まれば急がなくてはと立ち上がる。急に立ち上がった僕に驚いて福良さんは目を丸くさせている。
「山本どうしたの？」
「僕ちょっと仕事急いで終わらせたいなって、今日早く帰りたいので」
「そっか、俺もその気持ちは分かるかも？仕事終わらせて可愛い奥さんが待ってる家にいち早く帰りたいよね」
「そうか、それならさっさと終わらせてもらおうか」
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作者名：佐伯 | 作者ホームページ：
作成日時：2022年3月13日 17時
