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「お前何しに来たんだよ」

「えー予定が空いちゃって結依と過ごしたかったから一緒に付いてきちゃった。河村の新しい家もちょっと気になったし何より河村の家へ結依が一人で入っていくなんて写真撮られたら大変でしょ」

「僕の家をマスコミが張ってるとは思えないけどな」


とにかく理由をつけて結依さんと一緒にいたかっただけかと呆れる。結依さんはそんなふくらに、河村さんにちゃんと言わなきゃダメだよと注意している。全然反省してなさそうな笑顔でごめんねと謝っているふくら。


「もういいよ、結依さん。どうぞ入って」

「ごめんなさいっ…あの、お邪魔します」

「お邪魔しまーす」


リビングへ通すとAが笑顔で出迎える。何か揉めてました?と首を傾げる彼女。結依さんは申し訳無さそうにAへ説明してる。


『ふふっそうだったんですね、でも拓哉さんもオッケーされたんですよね?それなら歓迎します』

「ごめんねAさん、急に俺もお邪魔して」

『いえ福良さんもいらしてくださって嬉しいです』

「Aさん、これお引越しのお祝いなの。心ばかりの品ですけど、河村さんと2人で使ってください」

『わっ結依さんありがとうございます。拓哉さんと2人で使えるものですか?』

「ペアグラス気に入ってもらえると嬉しい」

『結依さんからならどんなものでも嬉しいですよ』


微笑み合う彼女たちをふくらがゆるゆるの笑顔で見守っている。まあ僕も大体そんな感じかもしれない。可愛い彼女が嬉しそうにしていれば僕も嬉しいしね。Aがどうぞと案内してリビングローテーブルにクッションを置いて2人に座ってもらい僕たちも座った。


「ねぇ河村、間取りって2LDK?二人暮らしだとやっぱり2部屋あったほうがいい感じだよね?」

「まあそうだね、なにお前も結依さんと一緒に暮らすの?」

『えっ!?そうなんですか?結依さんと福良さんも?』

「あはは〜そりゃ結依と一緒に暮らせたら幸せだけどね。今はまだね……いつか結依と暮らしたいな?」

「へっ!?あの私もいつかそうなったらいいなって思ってるよ」
 
 
 

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作者名:佐伯 | 作者ホームページ:   
作成日時:2022年3月13日 17時

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