ymmt編2◇意識して貰うには ページ3
帰りの電車で少し離れた場所にAちゃんが座っていた。混んでいるから近づけないけど今日の帰りは一緒の時間で嬉しいなと思う。彼女は本を読んでいる、結依さんの本かな？本当に好きになったんだな…やっぱり聞いてみようかな。改札を出たところで彼女に話しかけた。
「Aちゃんお疲れさま！今帰り？」
『あ、山本さん、お疲れ様です。はいそうです、山本さんもですか？』
「うん、一緒に帰ろうか」
『そうですね、帰りに一緒になるの珍しいですね』
そうだね〜なんて相槌を打ちながら歩き出した。僕は最近彼女のことを名前で呼ぶようになった。これで少しは進展するかなとも思ってたけどあまり変わっていない。やっぱり男として意識されてはいないのかなと凹む。
「Aちゃん、さっき電車で読んでたの藤宮さんの本？」
『やだ見られてたんですか？ちょっと恥ずかしいです。藤宮さんの“ソラの鏡”を読み始めました』
「そっか、Aちゃん…藤宮さんにサインもらいたい？」
『えっそうですね、昔からファンになったらサインとか集めちゃう質なのでせっかくだから欲しかったんですけどね。また次のチャンスを待ちます』
「藤宮さんって…実は僕の友達の妹なんだよね。僕の会社でもライターしてくれてるから…僕から頼んでみようか？」
Aちゃんは目を見張って驚いている。僕がＱＫに勤めていることは４月くらいに話してはいた。彼女はYouTubeあまり観ないようだったけど僕の出ているおすすめ動画はいくつか観てもらえた。ただその後続けて観ているとは聞いてないからやっぱり僕に興味持ってもらえてないのかななんて思っている。
だから結依さんのこと気にしてる場合じゃないのかもしれない。僕のこと意識してもらえるのなら形振り構ってはいられない。きっかけが欲しい！
『え、でもそんなこと良いんでしょうか？』
「藤宮さんなら快くサインしてくれると思う。優しい人だからね」
『それならお願いしてもいいですか？でも今後サイン会が行われたら絶対に伺いますからと伝えて頂けると嬉しいです』
「そんなに熱いファンがいてくれるなんて藤宮さんも喜ぶと思うよ」
そんなことを話しながらあっという間にマンションに着いてしまった。もっと話したかったけど残念だ。彼女から“さくら”の本を受け取って次に会う約束が出来た。
彼女とはご近所付き合いだから約束とかしたことはない。連絡先は聞いてるけどなかなか誘えなかったしね。でも僕はこれからアプローチ頑張るって決めたからどんどん誘っていきたいな。
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佐伯(プロフ) - そのうちさん» わっ恋模様読んで頂いてありがとうございます！本当は書き終えてから公開したかったんですけどなかなか進まないので公開しちゃえと暴挙に出てます（笑）このあともドキドキ楽しんでください。私も完成するかドキドキ（ぇ）そのうちさんもお身体お気をつけてください！ (2021年11月14日 12時) (
レス) id: 6d502d1977 (このIDを非表示/違反報告)
そのうち(プロフ) - さ、佐伯さんのymmtさんさん話も読めちゃうんですか…！？毎秒感謝しながら読んでます…！！デートのお誘いがどうなるのかドキドキしつつ続きを楽しみにしております！寒いのでご自愛ください！ (2021年11月14日 9時) (レス) @page5 id: 7f613ac8c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐伯 | 作者ホームページ：
作成日時：2021年11月9日 22時
