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「俺がいいね押す前に、俺が写ってる！って呟きも見かけたので時間の問題でしたね。憶測で色々言われるくらいだったら認定してやろうかと思いまして」
「なるほどね、まあ藤枝のことだから、いいね押す前にAに教えたんでしょ」
「一応メッセージしときましたよ、わりとあっさり懐かしいねって言ってました」
「流出のショックはないのかな、やっぱりA的にミニドレスはそこまで恥ずかしさがないんだね」
「流出したこと自体は平気そうでした。ショーはそれなりに楽しそうにやってましたし、ほら衣装は友達の作品だから、友達のために頑張るって」
「へぇ〜友達のためにか、さすがAだね」
にこにこと相槌を打つ拳さんと、休憩時間を終えるまで、文化祭で何をやったとか、お互いの思い出話なんかを話したのだった。
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side fkr
「ただいま」
『おかえりなさい、拳くん』
チュッとただいまのキスを落として、拡散された写真の話題を出す。嫌な気持ちにならなかった？と聞いてみる。
『あぁ祥が言ってた呟きね、ショーにはお客さんもたくさんいたし写真撮られてるだろうなとは思ってたから、そこまでは……もちろん驚いたことは驚いたけどね』
「それなら良かったよ」
「藤宮として顔出ししたのは大学卒業後、大賞受賞してからテレビ出演増えたし、去年はゴチレギュラーで、今年はもうすぐ２回目の本屋大賞受賞するもんね」
「Aの顔もかなり知られてるし、過去の写真も出てきちゃうのかな」
『うん、そうかも知れないね。でも２回目の受賞はまだ決まってないから、ノミネートされてるだけだよ。そんな確定事項のように言われても』
「いやいや俺は受賞するって信じてるからね、俺の可愛い奥さんは立派な賞を２回もいただくから」
『そんなことないと思うけど、応援してくれるの嬉しい、拳くんありがとう』
照れながらも笑ってお礼を言う彼女は可愛くて仕方がない。こんなに可愛いのだから、可愛い写真も流出しちゃうのは仕方ないのかも？
そう言えば初めてミニドレス写真を見たときに無性に結婚したくなったのを思い出した。あれから彼女との結婚を意識して、色々あってプロポーズ結婚まで至ったわけだ。それを想うとニヤニヤしちゃう。
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作者名：佐伯 | 作者ホームページ：
作成日時：2023年11月5日 10時
