pair days -episode 4-【番外編】 (ページ13)

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他のお客さんが歩いてきているのが目に入って、何となく敬語に戻した。人がいる所で親しい感じを出すのも、どんな人が見ているか分からないし用心するに越したことはない。

ここまで来たものの、よく考えたら女子トイレの前で彼に待っててもらうのも何だか恥ずかしい。それに彼を知る人にそういうところを見られたら勘ぐられてしまうのでは？って心配も脳裏を過る浮かぶ。

「あっ、トイレ先に終わったら前で待っててもらえる？俺部屋分かんないからお願いね」

『えっあぁ、はい分かりました』

そう言って彼は男子トイレへと入っていった。私が心配してたこと解っていたのか。そういう察する能力はあるのに、周囲の風景からの情報は感じ取らないの、本当に不思議だ、なんてまた拳くんの方向音痴について考えちゃう。たぶん解けない謎だよね、そんなことを考えながらお手洗いを済ませたのだった。

そのあと彼と合流して無事に個室までたどり着いた。彼はさすがAだよね〜と感心してる。そこまで感心されることではないのだけどなぁ。

「ふくらさん以外の人なら大抵たどり着けると思いますよ」

「えーそうかな、ここ通路結構複雑じゃない？」

「んなことないっすよ、案内表示あるし」

「そうは言っても俺には無理なんだよな〜だからA迎えに来てくれてありがとう」

『えっ』

グイッと引き寄せられてハグされた、個室の中とはいえ他の皆さんの目の前で抱き締められて慌てちゃう。

『拳くん、だめっ』

「えー感謝のハグだよ、A好き」

『好きっとか、いま言わないで、恥ずかしいでしょ』

「大丈夫、俺は恥ずかしくないから」

『拳くんじゃなくて、私がだよ』

「ほーんと福良さんもAさんも仲良しですよね〜」

「ふくらさん、それぐらいにしないとA連れて帰りますよ」

祥がそう言うと彼はそれは困ると、私を離してくれる。オフィス内の人なら見られても良いと思ってる辺り、拳くんのこういうところ本当に困る。やっぱり抱き締めてもらうと私もギュッとしたくなるから、他の人のいないところが良いよね。

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ジモゲッサーで方向音痴ふくらさんを堪能して、いま方向音痴ふくらさんがアツいので書きました！

巨大迷路に閉じ込めたり、どこかにスマホ取り上げたふくらさんを置いてきて観察したり、とにかく方向音痴企画をやってくれることを切に願ってますw

ヌシファンの子は妹ちゃんと握手してヌシと間接握手〜と思ってそう。まあ双子、手に触れることはあっても握手することあまりない、むしろふくらさんと間接握手かも。手繋ぎしてるからね。
　