pair days -episode-【番外編】 (ページ32)

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インポッシブルに挑戦する前に普通のルービックキューブをやってみようと２人で対決といった感じに始まった。とむくんの実力は一目見て分かった。かなり軽快なリズムでキューブを回しているからやり慣れている人のそれであった。しかも拳くんより早く６面完成させてしまった。その実力にワクワクしてくる。

『わぁ、とむくん速いね、凄い』

「そうね」

ギュッと背中から抱き締められた。あれこれは…と思ってチラッと彼の顔を見ると、ん？とにっこり笑ってくれる。とむくん褒めたから嫉妬かなと思ったけど違うのかな？

「ほらA画面観てないとインポッシブル始まっちゃうよ、いま俺が６面揃えた」

彼にそう促されて、うんと慌てて画面に目を向けた。インポッシブルのキューブと対面した拳くんが興奮してナニコレナニコレって言ってるのが可愛かった。そのあとも観ていると拳くんは色が変わらないパネルを恒等写像パネルと言ったり、お互いに気づいたことを言い合って１面、完全１面へと揃えていった。

『拳くんが楽しそうにルービックキューブしてるの見るの本当大好き』

チュッと頬にキスされた。んへへ〜なんて笑い声が聴こえてくる。満足そうに笑う彼が可愛いなと思う。そのまま画面を見守っているとついに６面を完成させた。とむくんが確認して完成と拍手すると拳くんがポッシブルとガッツポーズした。抱き締められていた腕を解いて振り向いて正面から抱き着いた。

『やったぁ凄いっ、拳くん６面完成おめでとう！』

「ありがとう、Aのキラッキラの笑顔が見られて嬉しい」

『ふふっ次はとむくんが完成するのかな？』

画面の方を向いて続きを観ようとしたら、待ってと彼の手が伸びてきて彼の方を向かされ唇を奪われた。彼の舌が侵入してくると口内を暴れるように舐められ私の舌を絡めとる。激しいキスをされたかと思えば急にスローダウンして今度は舌先で優しく這うように舐められ物足りなさを感じさせられる。そんな風に緩急つけたキスをされて欲が生まれてくる。もっとキスがしたくなって私から舌を伸ばしたら彼に唇を離されてしまった。彼が私を見てニヤリと笑う。
　
　
　