急募〇〇消す方法1 ページ28
side fkr
『心の準備』のふくらさん視点となってます。若干の暴走Ｐがいます。
「河村、Aが来たみたいだから少し行ってくる」
「戻ったら声かけて」
「んー分かった」
彼女とご飯の約束していたけど時間までに間に合わなかった。仕方ないっちゃ仕方ないから少し待ってもらっちゃうことになるのが彼女に申し訳ないって思うわけで…まあ自分より相手を気遣うAのことだから笑顔で待ってると言ってくれるんだけどね。
執務室を出るとちょうどAがこっちに向って来るのが見えた。海デートぶりの彼女だ。目が合うと可愛く微笑んでくれる。俺の彼女可愛すぎて自然と笑みがこぼれる。お疲れ様と声をかけてくれて仕事が終わってないから待ってくれるかと聞けば予想以上の答えが返ってきた。
「Aのそうやって気遣ってくれるところ本当に好き」
『えっ！？拳くんっあのここオフィスです』
慌てる彼女が可愛いからつい慌てさせちゃうようなことを口にしてしまう。彼女の耳元に口を寄せた。
「誰もいないよ、可愛いA」
にこっと笑いかければ彼女は恥ずかしがりながらも俺を見つめ返してくれる。仕事戻ったほうがなんて促されてると突然扉が開かれてぶつかりそうになっている。
「わっ危なっ」
彼女に当たらないように引き寄せて抱き締めた。ふわりと香る彼女の甘い香りに柄レースブラウスのＶネックから覗く白くて綺麗な鎖骨と首筋、髪の隙間からうなじまでちらりと見えて俺を誘惑する。Aどうしてそんなに俺を惑わせるような恰好してるの！？
いやめちゃくちゃ可愛いからどんどんやってくれと思うけど、こんな風に首周りが見えているとこの間の魅惑的な水着姿を思い出してしまった。このうなじや今は見えてない背中に日焼け止めを塗ったんだ。あのときのように彼女に触れたくなってしまってヤバい。オフィスで可愛い彼女が俺の腕の中にいることに、このままではまずいと口走っていた。内心焦っていると川上の声が聴こえた。
「すみません、福良さんAさん大丈夫ですか？」
「川上だったのか…ごめん俺たちもこんなところで話してたから」
川上を視線にとらえながら彼女の誘惑…ってAは誘惑してるつもりなんて一切ないけど俺はその誘惑から逃れようと一歩下がって身体を離した途端に彼女が痛っと呟く。確認してみれば俺のポロシャツのボタンに髪の毛先が絡まって引っ張られたようだ。
「ごめんちょっと我慢して」
慌てて再度近づきボタンから髪を外そうとするけどなかなか外れない。モタモタしていたら川上がキッチンで外したらと言ってくれた。
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作者名：佐伯 | 作者ホームページ：
作成日時：2022年9月7日 19時
