pair days -vol.3-

報告-to オフィス- 1 ページ4

　
side 兄
2019/6中旬
　
　
　
昼休みになったオフィスは和やかな雰囲気。そんななかふくらさんが河村さんに話しかけた。まだ仕事途中だった俺はタイピングしながらAのことかな？なんて考えてた。


「河村」

「なにふくら？」

「色々心配してくれたし報告しておこうかと思って」

「なるほど……よし爆発しろ！」

「はっ？」


河村さんの言葉に思わず吹き出した。もう勢いで変なキー押しちゃったじゃん。ふくらさんが俺の方を向いて話しかけてきた。


「藤枝何か知ってるでしょ、解説して河村なに言ってるの？」

「よくわかる解説はふくらさんの担当じゃないですかー」

「いきなり爆発しろなんて言われて分かるわけないでしょ」


なんか完全に巻き込まれたなぁ…もう仕事あとでいいや。仕事途中のデータを保存してＰＣをスリープさせた。椅子をくるりと回し福良さん達の方を向いた。


「前に河村さんが２人のこと "さっさとくっついて爆発すればいいのに" って言ってました」

「ひょっとしてリア充ってこと？」

「ふくら正解」

「せめて報告してからにしてよね」

「報告なんていらないよ、藤枝に聞いたし」

何故藤枝が報告する？とふくらさんの顔が雄弁に物語っていた。

「河村さん言わないでくださいよ！あーほら俺たちくっつけ隊って言ったじゃないですか、我慢できなくて言っちゃいました」

「俺のことネタにして面白がってるだけじゃないの？」

「そんなことないです。兄として妹が幸せになるのは嬉しいことですよ！」

「もういいや…２人共色々とありがとう」

「さっきから何の話してるの？」

奥でサラダチキンを食べていた伊沢さんが話しかけてきた。

「ああ伊沢にも一応報告しておく。俺、彼女が出来た。色々と細心の注意は払うけど…まあそういうことだからよろしく」

「福良さん彼女出来たんですか！ということは河村さんも藤枝も相手が誰か知ってるってこと？誰なんです？」

「彼女もここに出入りするから先に言っておくけど藤枝Aちゃん」

「マジですか！？藤枝いいの？」

「いいもなにもAもふくらさんのこと好きだったので俺は反対はしませんでしたよ」

「そんなことになってるの全然気づかなかった！川上知ってた？」
　
　
　

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