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河村の口から静かに放たれたその社名は、カジノの大元の会社だった。
直訳すると牡羊座とおとめ座だなぁくらいにしか思ってなかったけど、確かに俺達が潰そうとは思っていた会社。
大して大きな会社では無いが、近年発見されたかなり先進的な技術を悪用してるとかなんとか。
ぶっちゃけ、その技術で何万人も救えたんじゃないかって言われてるレベルの。
「………そこを、潰したいの？」
俺はゆっくりそう聞いた。河村を見て。
「どうしても、潰さなくちゃいけないの」
答えたのは、Aだった。
「明日、朝の会議で編集部を集めてほしい。
……話したいことがある」
Aはゆっくりと、俺の目を見てそう言った。
なんとなく怖くなって、河村のほうを見る。
彼は少し驚いたように目を見開いていたけれど、やがて瞬きをして、俺を見た。
2人の重すぎる視線を一新に受け、胸はざわつく。
けれども断る理由なんてない、ゆっくり、少し躊躇った後に、俺は頷いた。
「……明日の会議、だね。伝えとくよ」
「ありがとう。……じゃあ、私はこれで。なんかあったら医務室来るか連絡して」
Aはそう言って、クリップでまとめた書類を河村に渡してから会議室を後にする。
どこかもったりと重い空気に押し潰されそうになったが、明日の朝を待つしかない。
「……河村以外に、誰か知ってた？」
なんとなく気になった。
明日話すであろうことは、恐らくとても大切な、それかとても残酷なことだろう。
直感で、本当になんとなく思ったのだ。
「一応、伊沢も」
「……そっか」
それ以上は何も言わなかった。
だって、僕が易々と踏み入れていいようなことではないって、それもなんとなく分かったから。
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See.(プロフ) - ゆゆさん» コメントありがとうございます。他の作品まで見て下さりとても嬉しいです！めちゃめちゃ励みになります、更新頑張りますね！ (2020年8月16日 23時) (
レス) id: 1d0369df29 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - こんばんは、もうひとつの作品、[QK] 錯 視 世 界 に て 、も楽しく拝読させていただいております、ゆゆです！本作もとても面白い作品で更新が待ちきれない！ってくらい気に入っております笑(決して更新を急かしているわけではございません！) See.様、応援してます！ (2020年8月16日 22時) (レス) id: 91c48177af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：See. | 作成日時：2020年8月15日 22時
