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「いやぁ〜、よくやってくれました！」
伊沢は朗らかに笑って、その男の方へと歩いていく。
ちょちょちょ、と焦ったように僕と川上は伊沢の傍に寄る。
万が一、CEOまで ぶすり なんて勘弁してくれ。
「嗚呼、大丈夫だよ。この人は我が組織に協力してくれただけだから」
伊沢は満面の笑みを浮かべ、この人、と青いスーツの人へと手を向けた。
青いスーツの人はナイフを書斎へ置いて、僕達に頭を下げる。
ごとり、と嫌な重さの音が響いて。
『父を殺すことを許してくださったこと、ここに感謝致します』
凛とした、例えるなら宝塚のような声。
男の人、にしてはちょっと高いような。
にしても、だ。
あまりの急展開に、僕はもちろん、川上も、須貝さんも、山本も、こうちゃんも、そしてAすらも。
ついていけず、しばらく押し黙り、そしてようやく伊沢に盛大なブーイングを飛ばしたのだ。
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「つまり、娘さんは色々な事情があって父親を殺したかった、ってこと？」
血まみれとか、そのままとか、もうどうでも良くて、とりあえず僕達は話を聞くことにした。
1番盛大な はぁ？ を洩らした川上が、伊沢と青いスーツの………��娘さん��に言葉を投げる。
『単純に言えばそうです。どうせこの男は大元会社の駒に過ぎませんでしょう？ならば問題ない、とのことで』
「俺らはカジノさえ潰せて、まぁ経営者をどっかの企業に引き渡せたらいいかなぁくらいだったからさ」
僕らは捕まえたり潰したあとのどうこうまでは担当していないから、大体もっと大きな企業にあと任せすることが多い。
今回は、その案件がひとつ減っただけ。引き渡そうとしてた人間が、死んだだけだ。
『とは言え、知っていることは話しますよ。その企業に話を通しておいてほしくて』
「助かります、ありがとうございます」
先程よりも肩の力が抜けたのか、仮面を外した顔を綻ばせた。
中性的で、とても綺麗な顔をしている。
「伊沢さぁ〜……もう少し報連相しようよ」
盛大に溜息をつき、足を組んだのはA。
そうですよ、とこうちゃんも大きな声で同意した。
「俺らには絶対危害を加えないよう手は回すから、あまり言わないで欲しいって言われたんだからしょうがねぇじゃーん」
小学生のように拗ねる伊沢。
こいつを守ろうとした数時間前の僕を止めたい。
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See.(プロフ) - ゆゆさん» コメントありがとうございます。他の作品まで見て下さりとても嬉しいです！めちゃめちゃ励みになります、更新頑張りますね！ (2020年8月16日 23時) (
レス) id: 1d0369df29 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - こんばんは、もうひとつの作品、[QK] 錯 視 世 界 に て 、も楽しく拝読させていただいております、ゆゆです！本作もとても面白い作品で更新が待ちきれない！ってくらい気に入っております笑(決して更新を急かしているわけではございません！) See.様、応援してます！ (2020年8月16日 22時) (レス) id: 91c48177af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：See. | 作成日時：2020年8月15日 22時
