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「不安ですよ、流石に」
明後日に向けて、増援に向かう会社との会議を終わらせたところ。
手近なファミレスに入って、堅苦しいスーツとぴっちりとしたネクタイを緩めてから、こうちゃんはぽつりと呟いた。
ちなみにAさんは伊沢さんに呼び出されてるらしく、先に帰っている。
「……Aさん、僕達になんも教えてくれないもんね」
入ってきて4ヶ月が経ったAさんのことを、僕達はまだ何も知らない。
幼馴染みである河村さん、そして伊沢さんがなにかしらを知ってるんだろうなということだけが分かっている。
苗字は名乗らず、下の名前だけが確かな情報だった。
それすらも偽りなんじゃないかと疑ってしまう、それくらいに彼女はミステリアス。
「Aさんが、真面目に仕事してんのだって今日初めて見たし」
「確かに！」
基本的に僕達が近くに居るといつもの残念な性格になってしまうから、今日の会議では目を見張ったもの。
凛とした、毅然とした態度で上手な笑顔を浮かべ、自分がやるべきことの確認と先方への挨拶を全て1人で完璧に済ましていた。
そもそも、いつもと全く格好も違っていたから、こうちゃんは本当に本人かすら疑っている。
無造作な髪はきっちりと纏められ、自然に巻かれ、ナチュラルでありながらきちんとしていることが分かるメイク、抜群のスタイルが引き立つスーツ。
カッ、カッ、とハイヒールを鳴らして歩く彼女は、びっくりするほどかっこよかった。
「…でも、なんか大丈夫な気してきちゃうなぁ」
「山本さんまで」
「だってAさん、腹筋の筋肉やばかったよ」
「………え、なんで知ってんの」
「偶然？」
「なになになに、怖」
僕がそう笑うと、こうちゃんは顔を歪めて体を後ろに引いた。
＿＿＿＿＿不思議と。
��大丈夫��、そう思わせてしまうような人なのだ、Aさんは。
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See.(プロフ) - ゆゆさん» コメントありがとうございます。他の作品まで見て下さりとても嬉しいです！めちゃめちゃ励みになります、更新頑張りますね！ (2020年8月16日 23時) (
レス) id: 1d0369df29 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - こんばんは、もうひとつの作品、[QK] 錯 視 世 界 に て 、も楽しく拝読させていただいております、ゆゆです！本作もとても面白い作品で更新が待ちきれない！ってくらい気に入っております笑(決して更新を急かしているわけではございません！) See.様、応援してます！ (2020年8月16日 22時) (レス) id: 91c48177af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：See. | 作成日時：2020年8月15日 22時
