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side.kwmr
暗いままの医務室。
ふくらとはかれこれ1時間くらい食堂で話し込んでしまったけれど、聞こえてくる寝息を聞く分には大丈夫そうだ。
2つ分、ってことは山本も寝てるな。
シャッ、と静かにカーテンを開けば、案の定そこには眠ってる人影2つ。
けれども、思ってたよりも密着した体制で少し驚いた。
体調が良くないと人を抱き枕にするのは昔からだけど。
山本のことを結構信頼してるんだ、なんて新たな気付きもある。
Aは普段から残念な性格だ。
しかし仕事は出来る、そして人を見る力もある。警戒心はああ見えて人一倍強く、何があってもすぐに動けるような準備を整えているような奴。
そんなAが、組織に来て3ヶ月半。
不安だったけれど、この組織の人を信頼してくれていて嬉しいと素直に思った。
穏やかな顔で眠るAの前髪をサラリと撫でると、一瞬眉間にシワが寄る。そんなに僕のこと嫌いか。
……ちなみに。
こんなに無防備に寝てるが、よっぽど付き合いの長い……まぁ、僕とかじゃない限りはすぐに気付いて起きる。
いくら弱ってるからと言って、山本が近付いた時も起きただろう。
そういう奴なのだ、Aは。
＿＿＿＿＿そして。
こんなにも良くしてくれる組織のことをどう思ってるかは知らないが、時が来れば、いずれは。
「ん、河村さん？」
………目を覚ましたのは、山本だった。
考えていたことは首を振って忘れることにして、おはよう と声を掛ければ、へにゃりと間の抜けた笑顔と返事が返ってくる。
「随分、大胆なことするじゃん」
そう言ってからかえば、首だけを後ろに回して僕を見ていた山本は飛び起きた。
「んん……」
「あっ、ごめんね………」
反動で唸るAに小声で謝ってから、行き場をなくした彼女の手を再び腰に回す。
その光景がなんだか微笑ましくて、緩んだ口角がバレないように口元を隠した。
「河村さん、代わります？」
「えぇ、なんでよ」
「そのほうがAさん安心かなって」
「いいよ、病気の時のAめっちゃ寝るし。仕事とか必要なもんとかあるなら取ってくるし」
「……僕まで看病されてるみたい」
「あはは、されろされろ。腹とかは減ってない？」
「まだ大丈夫です」
困ったように笑いながら、このままかぁというような顔でAを見る山本。
山本は良い奴だね、ほんとに。
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See.(プロフ) - ゆゆさん» コメントありがとうございます。他の作品まで見て下さりとても嬉しいです！めちゃめちゃ励みになります、更新頑張りますね！ (2020年8月16日 23時) (
レス) id: 1d0369df29 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - こんばんは、もうひとつの作品、[QK] 錯 視 世 界 に て 、も楽しく拝読させていただいております、ゆゆです！本作もとても面白い作品で更新が待ちきれない！ってくらい気に入っております笑(決して更新を急かしているわけではございません！) See.様、応援してます！ (2020年8月16日 22時) (レス) id: 91c48177af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：See. | 作成日時：2020年8月15日 22時
