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side.ymmt
「………あ、あの」
「……………」
問い掛けは虚しく、相も変わらず雨音が窓ガラスを打ち付ける音のみが響いていた。
抱き枕になって欲しいという願いを叶えるためベッドに入ったはいいが、真後ろから腰に手をぴったりと回されてしまい困っているところ。
………色々当たってるし、その、改めて考え直すと恥ずかしい、というか。
顔を浮かせ、体制を変えぬまま後ろを見れば、綺麗な顔で眠っているAさん。
寝付くまでは眉間にシワが寄っていたし、まぁ結果的には良いんだろうけど。
……スヤスヤと深い寝息は僕の眠気まで誘ってきて、眠気に負けぬようにと目をカッと見開いた。
眠るわけにはいかない、この後は特に用事は無いし、この組織は頼まれた仕事さえしとけばあとはわりと自由とはいえ、眠るわけには。
「……う、」
＿＿＿＿＿思わず、肩を揺らす。
苦しそうな唸り声、そしてほんの少し乱れる寝息。
再びAさんの顔を見れば、彼女はまた苦しそうな顔に逆戻り。
眉間に寄るシワ、そして時折漏れる唸り声。
……せっかく、頼ってくれたのに。
＿＿＿＿＿Aさんが入ってきた頃、何故か教育係に任命されたのは僕だった。
特に苦労なく仕事を覚えてくれたし、なんなら僕に余裕がなかったりなんてこともあって。
僕は、Aさんの役に立ちたい。
せめて、頼まれたことだけは完璧に終わらせたい。
そう思うやいなや、僕は直ぐに体制を変えた。彼女に向き合うように、真後ろを向く。
そして、僕の腰を抱いたままのAさんの腰に手を回す。
Aさんの腰は細く、けれども筋肉がしっかりとついていることに驚いた。
先程より密着し、抱擁されたことに安堵したのか。
Aさんの顔は、少し穏やかになった気がして。
早く頭痛が収まりますように、辛いのが早く終わりますように、と祈ることしか出来ず。
………反面で。
＿＿＿＿＿＿＿＿心臓が張り裂けそうなくらい鼓動して、顔は逆上せたように熱かった。
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See.(プロフ) - ゆゆさん» コメントありがとうございます。他の作品まで見て下さりとても嬉しいです！めちゃめちゃ励みになります、更新頑張りますね！ (2020年8月16日 23時) (
レス) id: 1d0369df29 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - こんばんは、もうひとつの作品、[QK] 錯 視 世 界 に て 、も楽しく拝読させていただいております、ゆゆです！本作もとても面白い作品で更新が待ちきれない！ってくらい気に入っております笑(決して更新を急かしているわけではございません！) See.様、応援してます！ (2020年8月16日 22時) (レス) id: 91c48177af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：See. | 作成日時：2020年8月15日 22時
