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story1. ページ1
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春の風が強く吹き、満開の桜の花びらが綺麗に舞い散る。
「あの…」
ぼーっと舞い散る桜を見てたらいきなり誰かに話しかけられた。
反射的にビクッとしたあとサッと後ろを振り向くと
肩より少し長いさらさらの髪を風になびかせながら
俺と同じ高校の制服を着ている綺麗な女の人が立っていた。
女の人は戸惑ったように、下を見ながら口を開く
「…遅刻…します、よ?」
そう言われてとっさに鞄に入れてたスマホを手に取る。
8:38。
8:40分を過ぎたら遅刻確定だ。
「やばっ…!ありがとうございますっ!」
それだけ言ってペコリと挨拶しダッシュで走った。
今日は入学式。
俺たち新1年生は２、3年生より五分早い集合になっていた。
だから俺は走ったんだけど、多分あの人は先輩なんだろう。
俺みたいに急いでなかったし、
…また会えないかなあの人に。
一目惚れなんてあり得ないっておもってたのに…
俺あの人に一目惚れしたかもしれねぇ…
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作者名：憂斗 | 作成日時：2017年3月23日 14時
