25.嘘に嘘を重ねた嘘の嘘物語...sideW ページ26
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背中をじっと見た。
私は彼のことが大好きで、とてつもなく大好きで。
……それに勝る者なんていないと思ってた。
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？「……俺は、おまえが好きなんだよ。」
葵「えっ？」
？「もっかい言わせんのか。」
葵「い、いや。ただ単に……。」
？「……。」
葵「……っ私も好きでした！」
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初めての彼氏が出来た、高校の時。
一生で1番好きになった、と言い切れる位大きな恋をした。
そんな錯覚もしていて。
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葵「かずー」
和也「……ん？」
葵「……離れて行かないよね」
和也「離れないわ、ばーか。」
葵「うん、だよね」
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どこか儚い存在が、小さかった。
どこかに行ってしまいそうだったから。
後ろから抱きついた。
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ーーーーーーーー…頭の利く男も、女を前にしたらその頭脳も意味のないものになるのかしら
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和也「おれ、こう見えて葵のこと溺愛してっからね」
葵「くふ、……ありがと」
和也「ふふ」
葵「私も、絶賛溺愛中ー。」
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頭脳明晰、容姿端麗
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それが私に貢いでるんだから
……この世って、すごいわね。
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葵「……。」
和也「……A」
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私は知らなかったの
彼に元カノがいて、その元カノをとてつもなく愛してたのは
私は正直言って、知らなかった。
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それだったら、私はかずの心を全部奪うだけ。
心の中で嘲笑った。
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作者名：成瀬
| 作成日時：2017年2月14日 21時
