11.ブルーだらけのレストラン ページ12
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幻想的な世界に落ちたみたいで。
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お兄ちゃんがスタイリッシュに｢櫻井です｣と言うのと同時に私たちは入ってく。
目の前に広がるは蒼い景色。
のっけに取られてると、後ろから早く行けというお兄ちゃんの急かす声。
そんな声に、私は｢はいはーい｣と適当な返事。
指定された席に座ると、当たり前のように鈴香さんとお兄ちゃんは隣同士で座り、……となると私と大野さんが隣になるわけで……。
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……まあ。
さっきよりかは距離が縮められたからいいんだけど。
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時は1時間程前に遡る。
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例のシュモクザメ事件を終えた私たち。
まだまだ昼食の集合時間には程遠い時間帯で
でも行く宛もないから、二人共に頭を悩ませた。
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｢……どこ行きます？｣
智｢知らんがな…｣
｢えっ。(笑)｣
智｢んふふ。｣
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2人、頭悩ませて
2人、足踏み出して
2人、肩並べて
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……なんだろうこの感覚。
ふわふわしてて、今までにない感覚で
カズとの時には体験しなかったような、行動と思い。
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横顔見るだけで、胸のどこかが跳ねるような
そんな、もどかしい思い。
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智｢…………見てよっか。｣
｢……へ？｣
智｢だーかーらー、イルカショー見てよっかって｣
｢あっ、あーはい。イルカショー！｣
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こんなことになるし、イヤだ。
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12.イルカの飛沫と、恋の比例→←10.お似合い…？…sideY
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作者名：成瀬
| 作成日時：2017年2月14日 21時
