11 ページ11
「…ならいいんだけど」
「うん…」
グラスに注いだ水を一気に飲み干した松潤がもう一度俺を見る。
「ニノの気持ちも考えてやれよ?」
「…どういうこと?」
思わぬ言葉に俺はグッと眉を顰めた。
ニノの気持ち…って。
「それは本人に聞けよ。昔っからさ…お前らはほんと、何ていうか肝心なとこ避けてるから」
「意味がわかんないんだけど?」
「だーかーらー、本人に聞けって言ってんだろ。俺から見ればお前だって相当切羽詰まってそうだけど?」
「もう、わかるように言えって」
松潤の言い方が気に食わなくて食ってかかる。
そんな俺を肩を竦めひらりと躱すと松潤はビールを手に二階へと逃げて行った。
ニノと松潤の言葉がずっと頭の中をグルグルしている。
電気を消して、雨の音を聞きながらベッドの中で考える。
半年後のこと、ニノの気持ち、避けている肝心なところ…いろんな思いが渦巻く。
「俺、どうしたいんだろ」
さっき、確かに俺はニノに言いかけた。
でも今となってはそれに続く言葉が何だったのか思い出せない。
『一人暮らしする』なのか、『一緒に暮らそう』なのか…はたまた『好き』という気持ちだったのか。
そうやってモヤモヤしたまま気づけば朝を迎えていた。
・
700人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
LILY(プロフ) - リカオンさん» リカオンさん、わーい!楽しんでもらえてうれしいです(≧∀≦)翔さんとニノちゃんの関係にも、気づいてくださってるー♪ふふふ、頑張れの声援を受けて相葉さん勇気を出しましたよ!あの子もまた、ちゃんと…ね。ちょっと大人な幼馴染の恋らしく描けてるといいな♪ (2018年6月6日 6時) (レス) id: ec7070c826 (このIDを非表示/違反報告)
LILY(プロフ) - ちぃさん» ちぃさん、コメントありがとうございます♪ふふふ、応援の甲斐あって、相葉さん覚悟を決めて頑張りましたよー(≧∀≦)…って、お返事遅くなっちゃってごめんなさい!これからも引き続き応援よろしくお願いします。 (2018年6月6日 6時) (レス) id: ec7070c826 (このIDを非表示/違反報告)
リカオン(プロフ) - きゃー抱きしめられた!あ~楽しいです。ごまかしちゃう相葉さんに大きく納得!なんだか進展があってワクワクしてます。翔さんが頑張れって言ったってことは、ニノちゃんの気持ちを知ってるんですね!もどかしかったけど、ついに告白かな?みんな味方だから頑張れ~! (2018年6月5日 17時) (レス) id: 55b986bc0f (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - 相葉ちゃん頑張れーッ!しか言えません(^^; お話いつも楽しみにしてます♪ (2018年6月5日 9時) (レス) id: 1172241616 (このIDを非表示/違反報告)
LILY(プロフ) - えーすさん» えーすさん、鋭い!(笑)嵐の夜、二人きり、お風呂上がりのあの子…と条件が揃っていたのに、ね> <でもでもほんの少しだけお互いに意識した夜だったかも!?おっしゃる通り季節はまだ秋…これからです(笑) (2018年5月23日 4時) (レス) id: ec7070c826 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:LILY | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/Colorfulstory/
作成日時:2018年5月19日 4時