【男性声優】さ い だ ー が ー る ! ! ２【愛され】

▽おはようの話。 ページ22

カーテンの合間から日差しが溢れる。

ほこりが日に当たって、まるで太陽が振りかけた魔法の粉みたいだ。


その暖かな日差しは、ベッドでカップルさながらに眠り込んでいる二人に注ぎ込んでいる。

昨日冷え込んだせいか、鈴木に抱きついて腕枕をしてもらっているAは幸せそうだ。

抱きつかれている鈴木も、ぐっすり寝ている。
時間は9:20、ちょっとお寝坊さん。


すると、先にAがゆっくりと目を覚まし始めた。

寝起きはあまりいい方ではないらしく、｢う”ぅん〜…｣と頭を鈴木の腹に押し付けている。

むくっ…と起き上がると、ぐいぃっ…と背中を伸ばす。
横には、すぅ…すぅ…と規則正しい寝息をたてている鈴木。


｢…昨日、何したっけ。髪乾かしてもらった所まで覚えてっけど…。｣と頭を抱えて考える。
どうもそのあとのことがさっぱり思い出せない。

取り敢えずベッドから鈴木を起こさぬようにこっそりと立ち上がり、部屋から出た。

・

朝はやっぱり冷え込む。
勝手に鈴木のパーカーを着て、カーテンをシャーッ…と開けた。

眩しいほどの晴天。
嵐が過ぎ去ったあとの太陽は、素敵な程に気持ちいい。

｢んー！｣ともう一度伸びをして、｢ふぅ…｣と一息つく。

時計を見ると、9:30。

冷蔵庫を開けて、たったかご飯を炊く。
味噌汁もついでに作っておけば、朝ごはんに丁度いいだろう。

一人暮らし歴が長いせいか、料理に関してはお手の物。

｢10:00になったら起こすか。｣と時計を横目に、米を研ぐ。








｢さぁて、作りましょーかね。｣




ちょいと腕まくり。

.

▽2→←▽3

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す