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「おっ」
私が彼の姿を見つけたのと、彼がこちらに向かって軽く手を挙げてくれたのはほぼ同時だった。
悠馬くんの方が先に着いていたみたい。待たせてしまったかな。
少し駆け足で、こちらに向かってきている彼の方に向かう。
「そんなに急がなくても…おはよ」
「…うん…。おはよう、おまたせ。晴れてよかったね」
大丈夫か？と小さく苦笑された。
元居た場所からここまでそんなに長い距離ではなかったし、全力疾走したわけでもないのに…それにしては、心配しすぎではないかな。
少し弾んだ呼吸を整えて、すぐにお天気のことを気にすることができるくらいには、元気だから大丈夫だよという意図で付け加えてみる。よかったと思ったのは、本当。今日は絶対に、どんなに暑くなってしまうとしても晴れていて欲しいなと思っていたから。
「……眩しいな」
「お天気、いいからね？」
「…うん」
晴れてよかったに対する返しとしては…合っている、のかな？確かに今日の太陽はとっても眩しいとは思う。
何が『うん』なのかは、よくわからない。
「ね、はやく行こう？」
「Aが楽しみにしてたみたいで何よりだよ」
私たちの目的地は、向日葵畑。
今日行く場所は敷地内に40万本もの向日葵が咲いていて、背の高い品種の向日葵で作られた迷路もあるのだそう。図書館で偶然目に入った観光雑誌で見たその場所を実際に見に行くことができたら素敵なのだろうなって、少しだけ気になって…多分、それを察したのだろう悠馬くんに、そんなに遠くないしどうだ、と誘われて。今日がとっても楽しみだった。
例え曇っていたとしても、向日葵の花は綺麗に咲いているのだろうけれど。せっかくなら名前の通りに、明るい青空の下で太陽に向かって花が開いているところを見たいものね。
「ねえ悠馬くん。さっきの言い方だとなんだか、私だけが楽しみだったみたいだよ？」
「ははは。そんなことないって」
バスに乗って、先程の言葉について少し気になったことを指摘してみる。そんなことない、と笑いながら頭を撫でられた。今のタイミングで頭を撫でられるとなんだか、なにかを誤魔化されているみたいな気分になるね？
「ヒマワリって、見かけるとなんていうか…夏だなって感じするよな」
「うん。夏のお花の定番だね。…これで次は、ちゃんと夏休みらしいこと、しているよって言えるね？」
彼の言葉に、この間、前原くんや倉橋さんを筆頭にいろんな人から言われたことを思い出して少し笑ってしまったり。
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nano*(プロフ) - 波々さん» 波々様。コメントありがとうございます。気に言って頂けたみたいでとっても嬉しいです！応援のお言葉もありがとうございます。更新ペースはゆったりになってしまうと思いますが、これからもたくさん楽しんでいただけるように、頑張りますね。 (5月19日 8時) (
レス) id: da0c6565c0 (このIDを非表示/違反報告)
波々 - とても優しくて素敵な文章で一気に読み進めてしまうほどでした♡ 更新応援しております。大好きです¨̮ (5月18日 3時) (レス) @page30 id: 0a0e155cba (このIDを非表示/違反報告)
nano*(プロフ) - あーるさん» あーる様。コメントありがとうございます。作品のことを好きになっていただけてとっても嬉しいです。応援も、ありがとうございます。これからも精いっぱい頑張りますね (2022年12月31日 18時) (レス) id: da0c6565c0 (このIDを非表示/違反報告)
あーる(プロフ) - 大好きな作品です。ずっと応援しています (2022年12月28日 21時) (レス) @page15 id: 46a6446a1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nano* | 作成日時：2022年10月25日 0時
