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一緒に夏休みの課題を進めようってことで、2人で図書館に来た。一緒に、とは言っても、通ってる学校が違うから課題の内容も量もバラバラだし、わかんないとこなんかの共有をすることはできなくなっちゃうわけだけど。
「図書館、やっぱり涼しくていいなぁ」
「私たち、涼むために図書館まで来たわけじゃないよ？」
「もちろんわかってるよ。勉強もちゃんとします」
茹だるような暑さも、日本の夏特有の絡みつくような湿気もない図書館内の快適さに、毎度のことながらちょっと感動してたら、わざわざ一緒になって立ち止まってくれたAにくすくす笑われた。こういう、ほんの小さいことで笑顔を浮かべてくれると、なんていうか。…時々、今とE組に来たばっかの頃の、どこかちょっと固い表情が多かったAとを比べちゃったりして。本当によく笑うようになったなあ、みたいな感情になる。笑ってる理由はともかくとして、Aが笑ってるのを見るのはやっぱりいいな。
Aが笑ってるのを見るのももう、そんなに珍しいことじゃなくなったはずなんだけど。やっぱり、笑ってるとつい、視線が吸い寄せられちゃうんだよな。ちょっと控えめにくすって笑うのがなんか、Aらしいなって感じがして、可愛いし。
…と、彼女がそわそわ、落ち着かない様子で視線をうろつかせ始めたとこでやっと、ちょっと見つめ過ぎだなってことに気がついた。
「あー、っと…悪い。席は…混んではいるけど、俺たちが座るところくらいは空いてそうだな」
軽く謝ってから自習スペースの方に目を向け直す。
ほんのちょっと不思議そうな顔をして頷いたAと、空いてた席に並んで座って、とりあえず、それぞれが片付けたい課題を広げることにした。
ちょっとキリのいいとこまで終わったから小休憩挟むか、ってなんとなくAの方を見て…そのまま若干悶々とする。
デートって、呼んでいいのかは微妙だな。流石にこれは…。脳内で前原に『それはデートとは言わねぇよ』って呆れ顔でツッコまれたような気がした。
目的が目的だけに。一緒にいるけどやってることは全くバラバラだもんなぁ…。
勉強してるAの読書中とは違った真剣な表情とかノートにきっちり並ぶ小さめで丁寧な文字を見るのは、好きなんだけど。
かと言って、こんな場所でそれっぽいことができるかって聞かれたら、俺でも首を横に振りたくなる。
なかなか答えの出そうにない問いと向き合ってたら、ふと顔を上げたAがこて、と首を傾けた。
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nano*(プロフ) - 波々さん» 波々様。コメントありがとうございます。気に言って頂けたみたいでとっても嬉しいです！応援のお言葉もありがとうございます。更新ペースはゆったりになってしまうと思いますが、これからもたくさん楽しんでいただけるように、頑張りますね。 (5月19日 8時) (
レス) id: da0c6565c0 (このIDを非表示/違反報告)
波々 - とても優しくて素敵な文章で一気に読み進めてしまうほどでした♡ 更新応援しております。大好きです¨̮ (5月18日 3時) (レス) @page30 id: 0a0e155cba (このIDを非表示/違反報告)
nano*(プロフ) - あーるさん» あーる様。コメントありがとうございます。作品のことを好きになっていただけてとっても嬉しいです。応援も、ありがとうございます。これからも精いっぱい頑張りますね (2022年12月31日 18時) (レス) id: da0c6565c0 (このIDを非表示/違反報告)
あーる(プロフ) - 大好きな作品です。ずっと応援しています (2022年12月28日 21時) (レス) @page15 id: 46a6446a1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nano* | 作成日時：2022年10月25日 0時
