208 ページ8
翔吾side
いつの間にか誰もいなくなっていた店内。
山彰「遅くまでぐーたらしとってすみません」
翔吾「お店そろそろ終わりですか?」
さっき帰っていったお客さんの食器を片付けるAさん。
『ラストオーダーまではあと少しあるんですけど、客足落ち着いたので今日はもう閉めちゃいます。なので、周りを気にせずごゆっくりしてください』
壱馬の影響なのか健太さんの影響なのか、俺たちのような仕事をしている人への配慮がありがたい。
翔吾「なんか、すみません」
『いえ。実は、今日壱馬くんも仕事終わりに行けるかもって言っていたので元々お客さんが落ち着いたタイミングで閉めようって思っていたんです』
山彰「壱馬もこの後来るんですか?」
『はい、時間が間に合えばここに。なので、早めの閉店は完全に私の個人的な理由です。ふふっ』
そうやって少し恥ずかしそうに微笑んだAさんは、メンバーの彼女とはいえ素直に可愛いと思った。
それに、俺たちのせいでお店の営業に影響をさせてしまったんじゃないかと少し感じた罪悪感を、可愛らしいノロケで吹き飛ばしてくれる優しさが素敵だと思った。
でもそんな可愛い一面が見れたのは。
『壱馬くんも、来たときにお二人がまだ居たら嬉しいと思うので、よかったらお時間許す限りここでごゆっくりされてください』
頭の中に壱馬が居るから。
山彰「そんなこと言われちゃあ、待たせてもらうしかないですねぇ〜」
「んふふ、じゃあ待っててあげましょう壱馬を!」
『ふふ、ありがとうございます』
まだまだAさんのことは知らないことばかりだし、どんな人かも掴みきれていないけれど、あの壱馬が選んだ人だからきっと大丈夫。
『お食事を終えられた後、お口直しに何かいかがですか?少しばかりですが、サービスさせてください』
山彰「えー、まじで?いいんすか?」
翔吾「いや、乗り気になんの早っ。遠慮とかないんですね?」
サービスさせて、なんて言われてすぐにメニュー表を確認した山彰さんに思わず突っ込んでしまった。
『ふふっ、遠慮なく気になったものがありましたら、お申し付けください』
自分の作業を進めつつも、話すときは手を止めて俺たちに体を向けてくれるところも、壱馬に似て誠実だなと思った。
1083人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
M a(プロフ) - riku推しさん» riku推しさん、お付き合い頂きまして本当にありがとうございました!幸せというお言葉、嬉しくてたまりません😳 引き続きお付き合いいただけると嬉しいです!riku推しさんの作品も楽しみにしています☺︎︎︎︎ (2023年1月5日 22時) (レス) id: a3905d213c (このIDを非表示/違反報告)
M a(プロフ) - km0107さん» お久しぶりになってしまい、すみません!完結いたしました☺︎︎︎︎ いつもコメントありがとうございました!km0107さんの気遣い溢れるコメントにいつも励まされておりました。お付き合いいただきまして、本当にありがとうございました! (2023年1月5日 22時) (レス) @page43 id: a3905d213c (このIDを非表示/違反報告)
riku推し(プロフ) - Maさん🥺ステキな作品をありがとうございました!更新されるたび『あ!』ってなって、読んでる時間は幸せな時間でした!完結おめでとうございます!お忙しいとは思いますが体と相談しながら別の作品の更新を楽しみにしてます! (2022年12月26日 15時) (レス) @page44 id: 6429ca0a87 (このIDを非表示/違反報告)
km0107(プロフ) - こんばんは✨ そろそろ更新されてるかなと思ったら…お仕事忙しいようですね😅寒い日が続いてますので気をつけてくださいね☺️2人のお話も早く読みたいです😢 (2022年12月17日 21時) (レス) id: 2f284eb8ed (このIDを非表示/違反報告)
M a(プロフ) - km0107さん» それからまたしばらく空いてしまってすみません……!!いつも楽しみにして頂いてありがとうございます😭 思ったよりも時間が取れなくて自分でも驚いているほどなのですが、そのうち落ち着くかと思うのでもう暫しこのペースをご辛抱くださいませ😭 (2022年10月26日 23時) (レス) id: a3905d213c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:M a | 作成日時:2022年9月6日 11時