探してたもの、見つけたかもー２ー【藤原樹】

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きっと、どんなAちゃんの一面を見たって

愛おしく感じて仕方がないと思う。









付き合いたてのなんでも許せちゃう時期だからだとしても

そうじゃなくても。









『今だって、気にしてる自分が子どもで……。

気にしないって言ってくれる樹さんが、大人で……』









マースをそっと撫でながら

ぽつりと呟くようにぼやいている。









樹「Aちゃん、こっち見て」









俺の言葉に素直に従ってこちらを向いたAちゃんに

優しく、深く口付ける。

音が鳴ってしまうような、そんなキス。









樹「大人同士じゃないと、こんなキスしないよ。

大人が子どもにこんなのしないし、子ども同士でも、しない」









照れて視線を合わせてくれないまま俺の言葉に頷く。









樹「だから、Aちゃんは子どもじゃないよ」









もう一度唇を重ねて

下唇だけを甘噛みして、唇を離した。









樹「分かった？」









『……はい』









今すぐソファーに体を沈めてしまいたくなるほど

かわいい表情が出来上がってしまったAちゃんを

マースの睡眠の邪魔をしないように

自分の方へと引き寄せた。









こてん、と俺の肩に頭を預けたAちゃん。









『だめだ、私……』









その頭を甘えるように擦り寄せてきた後。









『このままじゃ、いつか、心臓もたなくなっちゃう……』









こんな可愛いことして。

その言葉、こっちのセリフだよ。









キスで照れちゃって、心臓もたないなんて話してるのに

こんなにくっついて甘えてきちゃう

この子の照れどころがやっぱり分からない。









余裕に振る舞っていたら

ふとした瞬間に、その油断の隙間に入り込まれる。









樹「じゃあ、これからはちゅーしないようにする？」









『……イヤ、です。してください、いっぱい』









樹「でも、心臓もたなくなっちゃうんでしょ？」









そんな不意打ちな強烈パンチに対抗して

つい意地悪言いたくなってしまう、カワイイ彼女。









『心臓強くします。だから、やめないで』









あー、かわいい。

やめないよ、やめれない。

っていうか。









樹「ふふっ。心臓強くする、って何なの」









『ふふっ。私も初めての試みです』









お茶目に笑ったAちゃんに

まだ強くない心臓を労って、触れるだけのキスをした。











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