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Aside
樹さんが仕事へと出掛けていって。
私はまだ慣れない部屋で、一人の時間を有意義に過ごす。
なんでも自由に使っていいよ、と言われたものの
そんなにベタベタと部屋中の物を触れるわけでもない。
朝、樹さんが淹れたコーヒーだけはちゃっかりいただいたけど。
あとは、映像系サブスクで
マースくんを傍らに映画を見たりしていた。
マイリストに登録してあった映画に
私も興味があった映画があったから
樹さんと一緒に観たいなぁ、なんて思ったり。
あとは、持ってきていた大学の課題を済ませて
ソファーに座って一息しようかな、と思っていた時だった。
___ピンポ-ン
突然、家のインターホンが鳴り
マースくんと2人でビクッと反応してしまった。
樹さんには、緊急そうじゃない限り居留守使って、と言われていて
インターホンのカメラだけ確認することにしたら。
『……ん?』
手入れされていそうなストレートの茶髪の
すごく綺麗な女性がカメラの前に立っていた。
もしかして、樹さんのきょうだいの方だったりする……?
どなたなのか確認したくて通話ボタンを押しそうになったけれど
関係のない人だったら、良くない。
『すみません……』
申し訳ないけれど、樹さんに言われた通り
無反応を貫かせてもらうことにした。
もしも樹さんのお知り合いなら、本人に連絡がいくだろうし。
インターホンを押しても何の反応も返ってこなかったからか
カメラ前に立っていた女性は
ふわりとその綺麗な髪を靡かせながら振り返って立ち去っていった。
華やかな、美人さんだったなぁ……。
樹さんのお知り合い……だとしてもおかしくないよなぁ。
『本当に私が彼女でいいのかな、』
昨日初めて知った、樹さんのお仕事。
芸能人、だなんて生きていて関わることはないと思っていた。
じゃあ、前に道端で会ったお友達さんも
この前一緒に食事をさせてもらった長谷川さんも
みんな同じ、ってことだよね……。
例外なく、お二人とも整ったお顔立ちだったし……。
芸能界っていう場所には、そういう華やかな方がたくさんいて
樹さんがそんな女性にアプローチされることだって大いに有り得る。
いや、実際に経験があると思う、何度も。
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M a(プロフ) - 貴世さん» コメントありがとうございます。そして、読んでいただきありがとうございます。続編は只今準備中ですので、整い次第通常公開とさせていただく予定です。それまでもう少しだけお待ち頂けますと幸いです😳 (2023年4月13日 8時) (レス) id: a3905d213c (このIDを非表示/違反報告)
貴世(プロフ) - 初めまして、小説楽しんで読んでいます、探してたもの、見つけたかもー3ー藤原樹のパスワードを教えて下さい、続きが読みたいです、お願いします。 (2023年4月13日 0時) (レス) id: fd9a14ea59 (このIDを非表示/違反報告)
M a(プロフ) - 彩夏さん» コメントありがとうございます☺︎︎︎︎ それからまた久しぶりの投稿になってしまいまして……すみません😢 お待たせいたしました😢 更新が嬉しい、そのお言葉でがんばれます😳 引き続きよろしくお願いいたします! (2023年3月7日 11時) (レス) id: a3905d213c (このIDを非表示/違反報告)
彩夏(プロフ) - こんにちは☺️ 久々の更新楽しみにしてました( ; ; ) 占ツクを開いて、この作品が更新されているとすごく嬉しいです♡ 今回の更新もキュンが止まりませんでした🥰 またお時間がある時に更新してくださるのを楽しみに待っています! (2023年2月13日 4時) (レス) id: 12838cc98b (このIDを非表示/違反報告)
M a(プロフ) - りーさん» 優しかったです🥲♡ 大阪の方に私は行きました! (2022年11月3日 22時) (レス) id: a3905d213c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:M a | 作成日時:2022年10月1日 14時