４ ページ4
樹side
早い時間に終わった午後の仕事。
このまま帰るの勿体ないなぁ、なんて考えていたとき
ふと先日まこっちゃんに教えてもらったお店の存在を思い出す。
今度はマップを確認しながら細道を歩いて
慎重に周囲の景色に目を凝らして見逃さないように歩くと。
樹「ここだ」
確かにこれは知らなきゃお店だと分からない。
そんな、ひっそりと佇む外観だった。
看板も出ていないから営業しているかさえ分からない。
勇気を出して、恐る恐る扉に手をかけると。
樹「うわっ」
『きゃっ、え、わぁ、すみません……！』
自分が戸を開けようとしたのと同時に中からも扉が開かれて
あまりの戸の軽さに思わず大きな声が出てしまったら
その声に驚いたであろう声が聞こえてきた。
樹「こちらこそすみません……」
『いえ、こちらこそ……。お客様、ですよね？』
樹「あ、はい。入れますか？」
『もちろんです。どうぞお入りください』
中から同タイミングで戸を開けたのは
ノーカラーシャツに腰エプロン姿の店員さんで
どこかで見たことがあるような、可愛らしい女性だった。
案内されるまま中に入ると
シックな雰囲気のある昔懐かしい喫茶店らしい内装。
勝手に、外装の分かりづらさから
内装も一癖あるんだろうなと想像していたから
日本人が馴染みやすい落ち着きのある空間が現れて
もう既に俺の中でお気に入りの店になったかもしれない。
『初めてのご来店ですよね？』
樹「はい……。大丈夫、ですか？」
『はい。大歓迎でございます』
大人っぽく微笑む店員さんは
やっぱりどこかで見たことがある気がするけれど
思い出せない。
『当店は、豆を浅煎り、中煎り、深煎りの３種類からお選び頂いて
淹れ方もこの５種類の中からお選び頂けます。
“おまかせで”と言っていただければ
マスターの本日のオススメでご提供させて頂きます』
店員さんが広げたメニュー表には
今説明を受けた豆の種類の特徴と淹れ方の説明が載っていた。
正直、コーヒー素人の俺には全く分からない。
『カフェオレや他のドリンクもご用意しております。
お食事も一緒に頼んで頂けますので
ゆっくり決めていただければと思います』
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1079人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「THERAMPAGE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
M a(プロフ) - Megさん» 優しさに優しさを加えた餡を樹くんという皮で包んでみました♡(笑) えー！ぜひ書いてください〜！読みたいです〜！(ちなみに以前書かれていた樹くんのお話何度も読んでます😳) これからも癒しでいられるよう頑張ります！ (2022年9月14日 19時) (
レス) @page41 id: a3905d213c (このIDを非表示/違反報告)
Meg(プロフ) - 樹くん優しすぎません？✨こんな優しい樹くん作品を見ると、私も樹くんを書きたくなっちゃうじゃないですかっ！笑 ほんとこの作品癒しです☺️これからもご自身のペースで更新頑張ってください♪ (2022年9月14日 16時) (レス) @page42 id: cd0d8bd3ad (このIDを非表示/違反報告)
M a(プロフ) - 結香さん» こんにちは。コメントありがとうございます！ まだまだ物語は始まったばかりですね……楽しんで頂けるようにがんばります😳 (2022年7月30日 16時) (レス) id: a3905d213c (このIDを非表示/違反報告)
結香(プロフ) - Maさんこんにちは😊続き凄く気になります。 (2022年7月29日 15時) (レス) id: 653a4da4cd (このIDを非表示/違反報告)
M a(プロフ) - Megさん» わぁ、ありがとうございます！！！感激です！ そんなそんな、なるべく分かりやすい表現をとは心掛けているのですが、そう言って頂けてうれしいです😭 引き続きよろしくお願い致します😳 (2022年7月29日 9時) (レス) @page6 id: a3905d213c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：M a
| 作成日時：2022年7月12日 15時
