ブルーフラワー ページ22
土砂降りの中
傘もささずに歩く
はじめくんに彼女ができたらしい
元カノに
なるのか
二年間過ごしてきたのはなんだったんだろう
また先輩に戻ってしまう
私は
青いまま枯れてゆく
この気持ちをつたえる前に
「まだ別れたくない」
貴方を好きなまま消えていく
強い雨にあたりながら折れそうになりながら
青い綺麗な花が立っている
『私みたい』
と手に取って
奥にあった思いと一緒に握りつぶした
大丈夫
大丈夫
今すぐに抱きしめて
なんて言っても
貴方はあの子だよね
好きだったのは最初から私だけ
「Aがいれば何もいらない」
それだけいってキスをした
あれはなんだったの?
なんてね
嘘だよ
ごめんね
こんなとき思い出すことじゃないと思うんだけど
「1人にしないよ」
って
実は嬉しかったんだよ
貴方が勇気を出して
初めて電話をくれた
あの夜の私と何が違うんだったんだろう
どれだけ離れていても
どんなに会えなくても
気持ちが変わらないからここにいたのに
貴方を好きなまま私は消えていく
私をずっと覚えていてね
なんて嘘だよ
ごめんね
泣かない私に
ほっとした顔の貴方
相変わらず暢気だね
そこも大好きだった
気がつけば隣にいて
「Aがいれば何もいらない」
そう言うなら
私を離さないでよ
なんてね
嘘だよ
さよなら
はじめ“先輩“
これこそハッピーエンド
でも、
幸せな終わりじゃなくて
幸せの終わり
、
end
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シーラ - 更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2019年10月18日 16時) (レス) id: c4b6715b5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆずのけーき | 作成日時:2019年10月10日 18時