間違いなど無い ページ19
ジンがカマーフォードに近づくと、カマーフォードはカタカタと震えながら口を開いた。
「ジ、ジン…!すまなかった、許してくれ!俺は別にNOCじゃないんだ!!後ろ盾もない。金に手を出したのは出来心だ!改心して組織に尽くすから!命だけは……!」
カマーフォードの必死の弁明に、アイリッシュは同情したのか銃を下ろしかけた。
しかし、ジンはアイリッシュの下ろしかけた手に収まる拳銃を奪い取り、
間髪入れずにカマーフォードの眉間を撃った。
「っ!?」
アイリッシュはカマーフォードを見下ろしていた目線をジンに合わせて瞠いた。
「おいっ!いきなり撃つのかよ!?」
「当たり前だ、裏切り者だからな」
鋭い眼差しで淡々と告げるジンに呆然として、それからアイリッシュは俺を見た。
俺からジンに嗜めろと言いたいらしい。
だが、
「すぐ終わったわね、帰りましょう?」
「ミード…!」
アイリッシュは裏切られたとでも言いたげに俺を見つめる。
俺はアイリッシュに微笑んで見せた。
「ジンのやる事に“間違い”はないわ」
ジンが間違える時は、その“間違い”がこの世界にとって必要な時だけだからだ。
則ち、それは“間違い”などではない。
だから、ジンは“間違えない”。
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マッキー(プロフ) - お気に入り登録しました!更新待ってます! (2019年4月27日 6時) (レス) id: 0346650c4f (このIDを非表示/違反報告)
あお果実(プロフ) - とても面白いです!更新楽しみに待ってます(*´∀`) (2019年3月29日 13時) (レス) id: 11c4dc89d1 (このIDを非表示/違反報告)
夢幻(プロフ) - 続きが気になります!更新頑張って下さいね! (2018年3月5日 19時) (レス) id: 2f87727d18 (このIDを非表示/違反報告)
れん - 面白かったです!次も楽しみです♪ (2017年12月12日 22時) (レス) id: e42c5e5445 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:がまぐち | 作成日時:2017年9月9日 15時