リコリス ページ16
潜水艦に乗って数時間、ニューヨーク港に降りて電波受信出来るようになってからすぐにリコリスに連絡が入った。
「A大おじ様、ペンシルベニア州の関所でカマーフォードが確認されました。目的地はフィラデルフィアで間違いなさそうですね。このまま捕らえますか?」
「いや、フィラデルフィアまで絞れたなら上出来だ。あとは俺がやるさ。ありがとうな、リコリス」
俺がリコリスの頭を撫でると、リコリスははにかんだ。
26歳が30歳を撫でる図。人がいたら目立っていたろうな。
「A大おじ様、…あの、えっと、…なんでもないです!お気をつけて!失礼します!」
リコリスはなにかを言いかけては口を閉じるを繰り返し、結局は言うのをやめて姿勢を正して仕事モードで見送られた。
俺はリコリスに手を振って港を出た。
リコリスはAを見送ってから俯いた。
「A大おじ様……。
好きだ、好き。
ずっと、幼い頃から、一目惚れで……。
久しぶりに会った今も、気持ちは変わらなかった。
ご褒美なんて言って、キスして…欲しかったな」
リコリスはAが歩いて行った方向を眺めて、慰めに己の手の甲にキスしてやった。
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マッキー(プロフ) - お気に入り登録しました!更新待ってます! (2019年4月27日 6時) (レス) id: 0346650c4f (このIDを非表示/違反報告)
あお果実(プロフ) - とても面白いです!更新楽しみに待ってます(*´∀`) (2019年3月29日 13時) (レス) id: 11c4dc89d1 (このIDを非表示/違反報告)
夢幻(プロフ) - 続きが気になります!更新頑張って下さいね! (2018年3月5日 19時) (レス) id: 2f87727d18 (このIDを非表示/違反報告)
れん - 面白かったです!次も楽しみです♪ (2017年12月12日 22時) (レス) id: e42c5e5445 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:がまぐち | 作成日時:2017年9月9日 15時