劇場版だろうとどうにかなると思ったけど、これなんてタイトル？【緋色の弾丸】

24km/h ページ26

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現在、名古屋国際空港に向かっている。

リニアに乗る前に空港内の病院で健康診断をするらしい。
その時に犯人が動く可能性があるので、それに合わせてあたし達も朝から動いてるんだけど･･･


「･･･寝てました、すみません」

「可愛い寝顔が見れていたのでお気にならさず」

「気にするお返事をありがとうございます」


よだれは･･･大丈夫そう。
いびきとかかいてたらどうしよ･･･もうお嫁に行けない･･･


「お腹は空いていませんか？
少し時間があるのでサービスエリアに寄れますが･･･」

「あ、車の中で飲食されるの平気な人ですか？
サンドイッチ作ってきたんですけど･･･」


少しでもパンくずが落ちないように全部個装してきたサンドイッチを出してみる。
飲食嫌い勢なら、サービスエリアに車停めてから外で食べる所存。


「いつ作ったんですか？」

「昨日の夜に作って、包んだのは朝です」


あれは朝と言っていいんだろうか･･･
日の出が早い季節のはずなのに暗かったんだよなぁ


「では、食べさせてください」

「はぁ！？」

「運転中ですので」


何言ってんだこの人･･･
片手運転より食べさせてもらう方が危なくないと思ってらっしゃる？？
どっちも危ないからな？？


「･･･片手運転しながらサンドイッチ食べてる昴さんかっこいいと思うんだけどなぁ」

「おすすめをください」


さては、この人も案外チョロいな？？？


「おすすめは甘いのであげません。
ハムサンド、厚焼きサンド、ツナサンド･･･どれにしますか？」

「厚焼きサンドとはどういったものでしょう？」

「普通のたまごサンドだと溢れたら悪いので、厚焼き...たまご焼きを挟んでます」

「ではそちらをいただきます。
Aさんは何を食べるんですか？」

「いちごジャムサンド」

「それも美味しそうですね。
後でいただきましょう」


全部あたしの分なのに･･･
と思いつつも少し遅めの朝食を食べることにした。


「うまうま。
どうですか？甘かったりしました？」

「いえ、程よい甘さで美味しいですね」

「良かったでーす」


小さめとはいえ、頬張る横顔がレア過ぎて･･･
何してもかっこいいのほんとズルい


「付いてますよ」


親指で拭われ、それを舐め取る仕草をガン見してしまった。
顔が熱くなっても目線をはずすことの出来ないその色気はホント何重にも包んで仕舞っていてほしい、切実に。

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