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20km/h ページ22

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もちろんそんな空気に耐えれないのはあたしな訳で・・・


「・・・初走行の日に、リニアに乗れるのはWSG東京のスポンサーですよ」

「そうですか。
でしたら先日は付き添いだったので、"乗らない"という事でいいですよね?」


絶対なんかあるじゃん・・・!
まぁリニアが犠牲になるんなら、そこが最終ステージ確定なんだけども!

返事はせずにごちそうさましてからお皿を下げる。
あたしの話を聞いてくれないのなら、ちゃんと返すのはバカらしいじゃん?
子供じみてるのは重々承知之助


「Aさん、電話鳴ってますよ。
洗っておきますので出てあげてください」

「はぁい」


滅多にならないケータイの画面には"冴木"の文字。
この前からキミばっかやな

部屋に移動しながら電話を取った。


《リニアの乗車説明会の日に大事な会議が入ったからって理由で権利を蹴った社長の話していい?》

「ダメ」

《マジかよ》

「まずオチはどこに行き着くの?」

《そのチケットの行方は、鈴木会長って噂》

「ああ、子供たち喜んでたよ」


「やっぱな!」となぜか嬉しそうに声を上げた冴木。
史郎さんの名前が出た時に予想でもしてたんでしょう

あ、ついでだしペア旅行券の話しとこうかな・・・



 


《え?なんで?
沖矢と行けばいいじゃん》

「いや、だから・・・」


行くタイミングがなさそうだから、と簡潔な理由ではダメらしい。


《無期限なんでしょ?
なおさら持っとけばいいじゃん》

「新婚旅行に使ってけろ・・・」

《あんたの功績なんだから貰えないっての》


こういう時だけ律儀になりやがって!!

あたしが折れないことを察したのか、一言二言交わして電話を終わられてしまった。


「くっそ・・・」


小さく悪態をついていると、ノックされた。
今は無視する理由がないので素直に扉を開けた。


「おや、もう終わってたんですね。
お風呂を先に頂こうかと声をかけにきたのですが・・・」

「めっずらし!
洗面所前で出待ちしてていいなら先にどうぞ」

「中で待っててもいいですよ?
なんなら一緒に入りますか?」


素直な感想を告げると、まさかの発言に驚き照れそうになったけど頭は冷静でした。


「もしかしなくとも、はちゃめちゃに怒ってらっしゃいます??」

「さて、どうでしょうね」


にこやかに笑ってから立ち去られました・・・

おい、工藤!これはどっちなんや!!

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(プロフ) - 更新頑張ってください^_^ (2022年4月23日 15時) (レス) @page34 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - めっちゃ面白かったです!これからも更新楽しみにしてます! (2021年11月14日 7時) (レス) id: 909490fd58 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ふたみや遥 | 作成日時:2021年8月8日 0時

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