劇場版だろうとどうにかなると思ったけど、これなんてタイトル？【緋色の弾丸】

31km/h ページ33

.


祈りが無事に届いたのか、哀ちゃんが経路を説明してくれる。
東海インターから南下してるとかって、あのメガネの画面でよく分かるな･･･
あれ地図見えないよね？方角だけで分かる二人天才か？天才だったわ


《昴さん！ジョンさんは今...》

「聞こえた。
東海コンビナートだな」


あと、今更ながら哀ちゃんの声が届いてるのヤバくない？
どんだけ大音量にしてるんだ･･･

南下した先にある東海コンビナートという所へ向かうと、例のバイクがまた後ろに現れた。
どうやらこっちを頼りに追いかけてきてるみたいだけど･･･あの格好･･･


《灰原！ジョンさんは？》

《今は東海コンビナート辺りで停まってる。
私これからMRI室に入るから、内部の磁気でメガネなんかの電子機器に異常が出るかも》


MRI室？どうしてそんなところに行く必要があるんです？
クエンチとやらとどんな関係が･･･


《だぁからクエンチって何なんだよ！》

《あら、さすがの名探偵さんもクエンチは知らないのね》

《わ、悪かったな》


バツが悪そうに答えたコナンくんに満足したのか、嬉しそうに話し出す哀ちゃん尊い･･･

そして説明シーンは今からなのね


《MRIにはね、超伝導磁石が使われてるの。
その温度を低く保つために液体ヘリウムが使われている。
でも、この温度が何らかの原因で上がると、爆発的に気化する》


なるほど、それがクエンチ！
さすが哀ちゃん！


《クエンチが起こるとヘリウムガスが酸素濃度を急激に下げるから、数分で命に関わるわ。
でも、そうならない為の安全装置があるのになんで･･･》


･･･ん？じゃあなんで哀ちゃん達は無事なの？
いや、無事なことに越したことはないんだけど！


「となると、緊急停止ボタンを押した可能性が高いが･･･」


コナンくんからの返事がないということは、ミュートにしてくれたらしい。
お話ができるって素晴らしいね！


「押したらどうなるんですか？」

「普通はそのボタンを押すと、病院内の配管はすべて閉じて外に排出されるようになる」

「そうならないよう設定を変えた？」

「可能性はある。
しかもご丁寧に酸欠にならないようにも設定した」

《犯人がわざとそうしたのか？》

「でもどうして？」

「彼女が今言っている通り、殺す意思がないからでしょうね。
あくまでも誘拐するための手段」

《だから拉致したターゲットをすぐ見つかる場所に放置した！》


なるほど、この出来事はそこに行き着くのか

32km/h→←30km/h

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す