4-3,フラミンゴの羽 ページ7
「あとの仕事は何があります？」
会場内で指揮を取っている寮生にそう投げかけると「あとはクロッケー会場の設営だけです。」
「ありがとう」とそっと微笑み、私はパーティー会場を後にした。
残りの仕事を考え、ここでヘマをしてはいけないと私はそっと意気込んだ。
薔薇の迷路を歩いて、ふと思った。
ここの薔薇は誰が手入れをしているのかしら？
そんな関係ないことだがこの広大な薔薇の迷路を手入れする労力、そして技術を教えてもらい、アジーム家で実践してみたい。
なにせアジーム家は広大な土地を所有しているから。
後で聞こうと思い、ハリネズミ小屋の前まで来たところ、「すみません、」と声をかけられた。
「あの、どちら様ですか？ここはナイト……あっ！！」
「あ、あの時のスペード君」
私に声をかけてくれた人物はパーティー会場に向かうときに、ぶつかってしまったスペードマークの彼だった。
「さっきはすいませんでした！！」
深々と頭を下げてくれたスペード君、急だったので少々驚いてしまった。
「別に大丈夫だよ、それより仕事ある？」
大丈夫と口にするとホッとしたのか肩を下げた。
緊張していたんだろうな、と思いながらスペード君の言うことに耳を傾けた。
「それならフラミンゴを運ぶのを手伝ってくれますか？ここなんですけど…」
そう言って案内してくれた所には色鮮やかな羽を持つフラミンゴ達が悠々とした趣で佇んでいた。
「わかった、この子達をクロッケー会場に連れて行けばいいのね？」
快く承諾すると「ありがとうございます」と言ってスペード君は扉の鍵を開けた。
すると次々とフラミンゴが外へ早足で駆けていった。
「うわあっ！！フラミンゴが逃げたっ！！ど、どうしよう。寮長に首をはねられる！！」
寮生達の焦りっぷりで分かった、リドルさんがどれだけ怖いのか。
少々過剰だと思う、首をはねるなんて。
ドアを開けたスペード君は申し訳なさそうに私を見て
「すいませんっ！俺のせいなんですけど手伝ってくれますか！？」
私は首をはねられる、と焦っている人を見放す事はしたくない。それに断る理由も見当たらないため２つ返事で了承した。
すると少し離れた建物の入り口から顔を覗かせ「おいおいデュース、何やってんだよ〜」今朝ぶつかってしまったハートの彼がいた。
continue,
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夜市 - あたまのわるいひと°∀°さん» 了解です、ハーツラビュル回が終わったら短編を入れるつもりだったので、リクエストどうもありがとうございます。精一杯書かせて頂きますね。 (2021年4月3日 13時) (
レス) id: 5befe0aadf (このIDを非表示/違反報告)
あたまのわるいひと°∀° - ジャミル妹にカリムの世話をさせて欲しい!!!お願いします!!!! (2020年11月14日 14時) (レス) id: eb666f030d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜市 | 作成日時：2020年9月13日 0時
