三日月 ページ3
警察学校を卒業し、警察に進んでからは
あぁ、1度だけふんわりとした雰囲気の子に再会したかな…薄縹の子の大事な子を死なすわけには行かないから少し無茶をしてしまい怒られてしまったけど。
その子に会ってから数ヶ月、直属の上官のさらに上の上官から呼び出され大きな応接間に来ていた
中に入ると「まぁ、座りたまえ」なんて声をかけられてふかふかな沈み込むようなソファに浅く座る。
「君は、この前の事件で自分が何をしたか分かっているかね？」
この問いかけに、あぁ、職を解かれるのか、と薄縹の子に応援してもらったモノもここまでか、と諦めが自分の中に浮かび上がる。たしかに人1人を抱えて窓から飛び降りたのはやりすぎた。
…もちろん、ふんわりとした雰囲気の子には怪我などさせていないが。
「…銃の扱いも男女の中でほぼ全員を抑えてトップだったと聞く」
いきなり持ち出された警察学校の時の話題に疑問符が並ぶ。私は今から首を宣言されるのではないのか。
「この前の事件での君の活躍…及び銃火器の扱いを評価して任せたい仕事がある。危険な仕事だ。」
真剣な面持ちで、「とても、とても危険な仕事なのだ」と続けた上官は「断っても君のキャリアに傷はつかない、死が付きまとう仕事だ…だが日本から犯罪をなくすため受けてくれると嬉しい」そう締めくくって茶封筒を差し出してきた。
書類が入っているであろうその封筒を受け取ったらその“死が付きまとうであろう任務”につかなければいけなくなるのであろう。情報を知らないうちなら引き返せるのだと、上官は伝えてくれているのだ。
静かに、封筒を受け取る。
死が付きまとったとしても、死ねないこの体を持つ私には恐怖も何もなく、警察庁に勤めるモノとして、何より私より上の部署にいる天色の子にも、警視庁の似たような部署にいる薄縹の子にもこんな任務を回させたくない、と思ったから。
見慣れてしまった人の死と同じように扱うには、私は少しばかりあの二人に情を移してしまったのだ。
一生懸命にもがくその姿がとても眩しくて、同じ道を選んで良かった、といつしか思えるようになっていたのだから。
受け取った書類に記載されていた情報を読み込み、すべて覚えて火にくべる。
燃え尽きたのを確認して早速準備に取り掛かった。
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漣(プロフ) - まべさん» ！？！？泣いていただけたと言っていただけてすごく嬉しいです！とても素敵なお言葉をありがとうございます！！ (2019年8月27日 11時) (
レス) id: af0e052924 (このIDを非表示/違反報告)
まべ(プロフ) - とっても素敵なお話ですね!!読んでる途中泣いちゃいました…!!貴方の作品に出会えて良かったです。 (2019年8月27日 11時) (レス) id: 17b10f229d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：漣 | 作成日時：2019年4月16日 5時
