第13話『心配しないで』 ページ18
杏奈side
教室に戻ると、自分の席に着いて、改めて学校裏サイトをじっくり見てみる。
そこに書かれている内容は、ほとんど嘘ばかりだった。
こういう情報を鵜呑みにする人もいるなんて、世も末だな。
「何見てんの？」
耳元で声がして振り返ると、登校してきたばかりの七鬼くんがいた。
びっくりした。
集中しすぎてて全然気づかなかった。
私はサッとスマートフォンを机の中にしまう。
「なんでもない！」
笑顔を見せ、平然を装う。
七鬼くんは一瞬眉間に皺を寄せ、私にぐいっと顔を近づけてくる。
瞳の奥を覗き込むようにして、じっと見つめられる。
菫色の瞳に吸い込まれそうだ。
「俺が、さっき画面見えてたって言ったら、どうする？」
これが本当なのか、挑発なのか。
私は小さく笑う。
「別にどうもしないよ。どうせ、見えてないでしょ」
七鬼くんは、目の奥をキラッと光らせる。
「見られたらまずいものだった？」
あからさまに探りにきてるな。
「どうだと思う？」
聞き返すと、七鬼くんは諦めたように息をついた。
「そう簡単には引っかかってくれないか」
私は眉を下げて笑う。
「詮索されるのはあまり好きじゃないかな」
「なら、もうやめるよ。」
素直だ。
私はクスッと笑う。
「そこが七鬼くんのいい所だよね」
楽しそうに笑う私を見て、七鬼くんは安心したように表情を柔らかくした。
「よかった。いつもの笑顔だ」
え？
「さっきスマホ見てる時の神崎、有り得ねーくらい深刻そうな顔してたからさ。これでも一応、心配して声かけたんだぜ」
あ、心配してたんだ。
分かりにくい優しさに、心が温かくなる。
「ほんとに何でもないよ。心配しないで。」
学校裏サイトは匿名だから、誰が何を呟いてるかが分からない。
そういえば、翼に告白してきた女の子って、いったい誰なんだろう。
せめて、名前だけでも聞いとけばよかったな。
黒木君に聞けば分かるかな。何か知ってるっぽかったし。
あとで、黒木くんに連絡してみよっと。
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澪(プロフ) - ゆたんぽ。さん» えー！嬉しすぎます！ありがとうございます！ (2022年4月19日 17時) (
レス) id: 7aa13dcf7f (このIDを非表示/違反報告)
ゆたんぽ。(プロフ) - 初コメ失礼します。いや、面白すぎませんか？更新楽しみにしてます！ (2022年4月19日 15時) (レス) id: 00d669ff5e (このIDを非表示/違反報告)
@白猫雪(プロフ) - 澪さん» いえいえ！本編も、オリジナルも、楽しみにしてるのっ！ (2022年4月16日 20時) (レス) id: 23d1cff2e4 (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - @白猫雪さん» ありがとうございます！とっても嬉しいです！これからも頑張って更新するので、よろしくお願いします！ (2022年4月15日 23時) (レス) id: 7aa13dcf7f (このIDを非表示/違反報告)
@白猫雪(プロフ) - 更新楽しみ〜！KZのオリジナルめっちゃ好き！澪ちゃんも、更新頑張ってね！ (2022年4月15日 21時) (レス) @page50 id: 23d1cff2e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：澪 | 作成日時：2021年10月26日 22時
