第32話『臭い』 ページ7
杏奈side
上杉くん、それでも撃退したんだから、すごいよね。
「その報告中継に、1票」
彩ちゃんがそう言うと、小塚くんと美門くん、私と黒木くんが手を上げた。
で、5票で決まりだった。
「じゃ中継するからね」
妖怪パソコンを付けようとした彩ちゃんの手を、私は止めた。
「ごめん、一瞬待ってもらってもいいかな」
私はカバンの中から手鏡を出し、前髪を整える。
すると美門くんが、私の鏡を覗き込んでくる。
「わざわざ整えなくてもいいでしょ」
鏡越しに私を見ながらそう言ってくる。
だけど、すぐにわずかに顔をしかめた。
「その鏡、何かの臭い付いてるでしょ」
それは多分、兵藤から預かった袋の臭いだ。
もうほとんど臭ってないのに、美門くんにはやっぱり分かるんだ。
「この臭いって、どっかで嗅いだ気がするけど・・・」
考え込む美門くんの頭を、若武くんが小突いた。
「黙って1人で考えてろよ。神崎も、もう中継始めていいか？」
私は手鏡をしまって頷く。
すると、彩ちゃんは妖怪パソコンをテーブルの端に持っていき、みんなの顔が映る角度にセットした。
電源を入れ、北斗星のボタンを押してから、画面に向かって彩ちゃんが話しかける。
「これからKZ会議を中継するので、七鬼君のパソコンにつないでください」
妖怪パソコンは、わずかに画面を揺すった。
「スタンバイ、できたみたい」
若武くんが立ち上がる。
「ではリーダーの俺、若武和臣が、KZ会議の開会を宣言する。KZメンバーの上杉和典、君からの報告を聞こう」
上杉くんは、すごく嫌そうに口を開く。
こういうふうに演出されるのは、きっと肌に合わないんだろう。
「先日、俺のパソコンに、マルウェアが侵入した。セキュリティは万全だったはずなのに、新種のトロイプログラムで突破されたんだ。侵入は、ダウンロードした文書作成ソフトからだと思われる。で、これを駆除するために、コードを読んだ」
美門くんが驚きの声を上げる。
「撃退ソフトを入れたんじゃなくって、元から解析しようとしたわけ？」
「そ、デコンパイルしたんだ。その結果、このマルウェアは、全体で3万行を超えるコードで構成されていることがわかった。プログラミング言語は、Ｃ＃だ。コードの中のどこかに、悪意ある命令が潜んでいるはずだと考えて、文字列を探した。そいつを見つけるのに、45分かかった。で、削除して、トロイプログラムを停止させたんだ」
わあ・・・！すごい！
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？かなかな - よろしくお願いします！澪さん！美門くんは誰がみてもかっこいい(笑)確かにかも😊外見だけじゃなくて、中身もいいもん！美門くんはまわりに気を配ったりもしてるからさらにね。なんか、あったことあるみたいになってる(笑) (2021年10月26日 19時) (
レス) id: d59fc0899f (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - ？かなかなさん» 名前の読み方は「みお」です！美門はもう誰が見てもかっこいいので私もすごく好きです笑 (2021年10月24日 11時) (レス) id: 7aa13dcf7f (このIDを非表示/違反報告)
？かなかな - 凄い！見てみたら、お話増えていたし、澪さんから、お返事きてた！ちなみにこの『澪』って、どう読むんですか？「みお」とかですかね？それにしても、澪さんも美門君好きですかぁ〜。やっぱり人気な方ですね。美門君。私は、どっちかというと美門君の考え方に憧れてる？ (2021年10月24日 10時) (レス) @page41 id: d59fc0899f (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - 環さん» たまちゃんありがとう！今回は恋愛の絡みいっぱいにしてみました！喜んでもらえて嬉しいです！ (2021年10月23日 12時) (レス) id: 7aa13dcf7f (このIDを非表示/違反報告)
環(プロフ) - 澪ちゃんんんんん！最高、神レベルの最高！！！！！きゅんきゅんだよお！！最近いっぱい更新してくれてありがとう！！楽しみにしてますっ！！！！！ (2021年10月23日 10時) (レス) @page41 id: 940f9d3174 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：澪 | 作成日時：2021年7月6日 22時
