第56話『骸骨』 ページ31
杏奈side
七鬼くんは、まいったといったように首を横に振り、うっすらと微笑んだ。
「おまえら、絶妙のチームワークだな」
そう言いながら私たちを見回す。
「いろんな角度から揺さぶって、その気にさせるってわけだ。KZって詐欺師の集団かよ」
私はクスッと笑う。
「正義の味方だよ」
七鬼くんもつられたように笑い、さっきとは違う優しい目を私に向けた。
「おまえ、面白いな。名前は？」
「神崎杏奈。七鬼くんのクラスメイトだよ」
「お前みたいな奴がいるなら、学校も楽しそうだな」
わ、褒められた。
「ま、いいか。俺も、このままにはしとけない。決着をつけなくちゃならないからな。おまえたちと手を組もう。俺のパソコンルームを提供する。こっちだ。来いよ」
七鬼くんが親指で廊下の先を指したとたん、若武くんが素早く歩みよってきた。
「そのついでに、ちょっと頼まれてほしいんだ。隣の家の無線LANの通信電波からキーログインパスワードを解読し、セキュリティを突破してネットワークに侵入してくれないか。どうかひとつ、よろしく！」
ちゃっかりと押し付けた若武くんに、私は苦笑することしかできなかった。
七鬼くんのパソコンルームに行くまでの間に、上杉くんが、隣の家で危険ドラッグが製造されていることを話し、それを摘発するために、パソコンのデータを抜き取って証拠にするのだと説明した。
七鬼くんは納得したようだった。
「まずパスワードの解読からだろ」
上杉くんの言葉に、七鬼くんはあっさり答える。
「無線LANなら、ネットに無料の解析ソフトが出てる。まずそれで解読できるかどうか試してみよう。ダメだったら、別の方法を取る。無線LANぐらい、なんとでもなる」
上杉くんと七鬼くんの関係は、すっかり良くなった。
「開け」
七鬼くんは声だけでドアを開け、私たちを中に入れる。
たくさんのディスプレイがはめこまれた壁をながめて、メンバーの誰もが驚いたり、感心したりした。
「椅子ないから、持ってきて」
空中に向かって七鬼くんがそう言うと、やがて壁が開き、椅子とテーブルを積み上げた台車を押した骸骨が現れる。
唖然としている私たちの前で、骸骨はテーブルを下ろし、その周りに椅子を並べ、お茶の注文を取って引きあげていった。
「すげぇ、有能なメイドだ」
目を丸くして上杉くんが言い、小塚くんも感嘆して首を横に振る。
「骨のつながり方、後で見せてほしいな」
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？かなかな - よろしくお願いします！澪さん！美門くんは誰がみてもかっこいい(笑)確かにかも😊外見だけじゃなくて、中身もいいもん！美門くんはまわりに気を配ったりもしてるからさらにね。なんか、あったことあるみたいになってる(笑) (2021年10月26日 19時) (
レス) id: d59fc0899f (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - ？かなかなさん» 名前の読み方は「みお」です！美門はもう誰が見てもかっこいいので私もすごく好きです笑 (2021年10月24日 11時) (レス) id: 7aa13dcf7f (このIDを非表示/違反報告)
？かなかな - 凄い！見てみたら、お話増えていたし、澪さんから、お返事きてた！ちなみにこの『澪』って、どう読むんですか？「みお」とかですかね？それにしても、澪さんも美門君好きですかぁ〜。やっぱり人気な方ですね。美門君。私は、どっちかというと美門君の考え方に憧れてる？ (2021年10月24日 10時) (レス) @page41 id: d59fc0899f (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - 環さん» たまちゃんありがとう！今回は恋愛の絡みいっぱいにしてみました！喜んでもらえて嬉しいです！ (2021年10月23日 12時) (レス) id: 7aa13dcf7f (このIDを非表示/違反報告)
環(プロフ) - 澪ちゃんんんんん！最高、神レベルの最高！！！！！きゅんきゅんだよお！！最近いっぱい更新してくれてありがとう！！楽しみにしてますっ！！！！！ (2021年10月23日 10時) (レス) @page41 id: 940f9d3174 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：澪 | 作成日時：2021年7月6日 22時
