第45話『お金にうっとり』 ページ20
杏奈side
翌日の日曜日。
秀明の休み時間にカフェテリアに行くと、隅の方の目立たない席に、KZは集合した。
だいたいは、いつも彩ちゃんが最後だけど、今日は美門くんが最後だった。
ハイスペックから来ないといけないし、大変だろうな。
そんなことを思っていると、美門くんがカフェテリアに姿を現した。
私たちの席の方まで走ってくると、息を乱したまま言った。
「間違いない、合成カンナビノイド系の臭いだ」
自分がハイスペックに行ったせいでKZ会議に影響を与えないように、きっと全力で駆けつけてきたんだろうな。
美門くん、真面目だから。
「小塚んとこで、サンプルを嗅がせてもらったけど、おそらくテトラヒドロカンナビノールだと思う。物の入手は、今後の課題。」
若武くんが、残念そうにつぶやく。
「おまえの鼻に証言能力があれば、これで決まりなのになぁ」
その言葉に、私は思わずクスッと笑う。
ほんとにそんな能力があったら、どんな事件も1発で解決しちゃいそう。
「黒木の方は？」
若武くんに言われて、黒木くんは高く組んでいた脚を下ろした。
ズボンの後ろポケットからスマートフォンを抜き出し、テーブルに置く。
「あの家は、貸家だった」
指を動かし、画面に映像を呼び出す。
「大家は、少し離れたところに住む老人。あの家は、香料を作る会社に貸しているってことだった。臭いがひどく、周辺の住民から苦情が出てるって困ってたよ。家を借りているのは、有限会社『香道館』。業務内容は、香料の販売。ネットにホームページを作って、香料の注文を受けている。注文すると、着払いの宅配か、待ち合わせ場所で受け取るデリバリーかを選べるんだ」
じゃあ兵藤は、あれを持ってデリバリーに出かけるところだったんだ。
「価格は、1袋5000円。実質の材料費は、人件費を含めてもおそらく300円くらいだから、純利益は4700円」
上杉くんが、ヒュっと高い口笛を吹く。
「1日60袋作れば、１ヶ月で800万稼げる。１年で１億だぜ」
皆がうっとりしたようなため息をついた。
私は少し目を伏せる。
そんな警察に捕まるようなことしてまでお金が欲しいのかな。
私にはよく分からない。
彩ちゃんが大きく咳払いをして、みんなを見回した。
「自分でもやってみたそうなその顔、やめて」
皆はハッと我に返り、あたりに流れていた甘い空気は消し飛んだ。
「黒木、続けて」
若武くんに言われ、黒木くんは話を続けた。
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？かなかな - よろしくお願いします！澪さん！美門くんは誰がみてもかっこいい(笑)確かにかも😊外見だけじゃなくて、中身もいいもん！美門くんはまわりに気を配ったりもしてるからさらにね。なんか、あったことあるみたいになってる(笑) (2021年10月26日 19時) (
レス) id: d59fc0899f (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - ？かなかなさん» 名前の読み方は「みお」です！美門はもう誰が見てもかっこいいので私もすごく好きです笑 (2021年10月24日 11時) (レス) id: 7aa13dcf7f (このIDを非表示/違反報告)
？かなかな - 凄い！見てみたら、お話増えていたし、澪さんから、お返事きてた！ちなみにこの『澪』って、どう読むんですか？「みお」とかですかね？それにしても、澪さんも美門君好きですかぁ〜。やっぱり人気な方ですね。美門君。私は、どっちかというと美門君の考え方に憧れてる？ (2021年10月24日 10時) (レス) @page41 id: d59fc0899f (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - 環さん» たまちゃんありがとう！今回は恋愛の絡みいっぱいにしてみました！喜んでもらえて嬉しいです！ (2021年10月23日 12時) (レス) id: 7aa13dcf7f (このIDを非表示/違反報告)
環(プロフ) - 澪ちゃんんんんん！最高、神レベルの最高！！！！！きゅんきゅんだよお！！最近いっぱい更新してくれてありがとう！！楽しみにしてますっ！！！！！ (2021年10月23日 10時) (レス) @page41 id: 940f9d3174 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：澪 | 作成日時：2021年7月6日 22時
