第71話『惚れちまいそうだ』 ページ46
杏奈side
「やったね」
彩ちゃんがそう言うと、みんなはホッとしたように微笑んだ。
「皆のこと、尊敬する」
彩ちゃんは、少し興奮しながらそう言った。
「すごく素敵だ。えっと、なんて言っていいのかわからないくらい」
黒木くんが、クスッと笑う。
「そういう時は、ほら、前に七鬼が言った言葉がぴったりだよ。惚れちまいそうだってヤツ。みんな、アーヤがそう言うの聞きたいと思うよ。言ってみて」
皆が、じいいっと彩ちゃんを見つめる。
彩ちゃんは、困ったような顔をして、助けを求める視線を私に向けた。
私はこの場から彩ちゃんを救う方法を考える。
「みんな、私が彩ちゃん代理として言ってあげるから、それで我慢して」
みんなが、おっ！という顔をして、今度は私を見つめた。
私はみんなを見回し、少し溜めてから言う。
「惚れちまいそうだ」
言い終えてから、私は黒木くんに目を向ける。
「これじゃダメ？」
黒木くんは、とんでもないといったように首を横に振る。
「充分すぎるよ。まあでも、もう少し感情を込めて言ってもらいたかったな」
「要望多っ！」
私が思わず突っこむと、みんなは声を上げて笑った。
場の空気が、ふっと緩む。
私は七鬼くんに目を向ける。
「それより七鬼くん、男塚講師に、何かメッセージ送らなくていいの？」
みんなが、はっとしたように七鬼くんを見る。
私たちの視線を受けて、七鬼くんはきゅっと唇を引き結んだ。
「この際、思いっきり毒づいて、絶交宣言でもしろよ」
若武くんが、同情するような眼差しで七鬼くんを見る。
「でないと、おまえ、自分の気持ちにケリつけらんねーだろ」
確かにそうかもしれない。
「ん、決着はつけといた方がいいね。引きずらないためにもさ」
黒木くんの言葉に、彩ちゃんと小塚くんも頷く。
「わかった」
七鬼くんはそう言い、キーボードに向き直ってメールソフトを開いた。
みんなが、七鬼くんのパソコンのディスプレイを注視した。
七鬼くんは宛先を打ち込み、件名に自分の名前を入れ、そしてこう打った。
「I Know YOU!」
──『おまえという人間を知っている』
「そんだけ？」
若武くんは、驚いたようだった。
上杉くんも目を丸くする。
「淡白すぎね？」
翼も首を傾げた。
「もっと言いたいことあるでしょ」
黒木くんも頷く。
「全部、吐き出しとかないと、後に響くぜ」
七鬼くんはちょっと笑い、送信ボタンをクリックした。
「これでいい」
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？かなかな - よろしくお願いします！澪さん！美門くんは誰がみてもかっこいい(笑)確かにかも😊外見だけじゃなくて、中身もいいもん！美門くんはまわりに気を配ったりもしてるからさらにね。なんか、あったことあるみたいになってる(笑) (2021年10月26日 19時) (
レス) id: d59fc0899f (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - ？かなかなさん» 名前の読み方は「みお」です！美門はもう誰が見てもかっこいいので私もすごく好きです笑 (2021年10月24日 11時) (レス) id: 7aa13dcf7f (このIDを非表示/違反報告)
？かなかな - 凄い！見てみたら、お話増えていたし、澪さんから、お返事きてた！ちなみにこの『澪』って、どう読むんですか？「みお」とかですかね？それにしても、澪さんも美門君好きですかぁ〜。やっぱり人気な方ですね。美門君。私は、どっちかというと美門君の考え方に憧れてる？ (2021年10月24日 10時) (レス) @page41 id: d59fc0899f (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - 環さん» たまちゃんありがとう！今回は恋愛の絡みいっぱいにしてみました！喜んでもらえて嬉しいです！ (2021年10月23日 12時) (レス) id: 7aa13dcf7f (このIDを非表示/違反報告)
環(プロフ) - 澪ちゃんんんんん！最高、神レベルの最高！！！！！きゅんきゅんだよお！！最近いっぱい更新してくれてありがとう！！楽しみにしてますっ！！！！！ (2021年10月23日 10時) (レス) @page41 id: 940f9d3174 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：澪 | 作成日時：2021年7月6日 22時
