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「Aさん」
部屋着でマスクをつけた剛さんは
私に微笑んで見せたが、その姿はやはり
いつもより弱って見えた。
声も、少し枯れてしまっている。
「剛さん、遅くなってごめんなさい」
長い廊下を小走りながら進む。
「いや、わざわざ来てくれてありがとぉね」
近くで見ると、剛さんはおでこに
冷えピタを貼っていた。
頬がほんのり上気しているのがわかる。
「出迎えとか大丈夫ですから、
寝ててください」
「いや、お客さんやし、
そういうわけにもいかへんよ」
歩き出す剛さんの後に続いて部屋に入ると、
そこはリビングというより
ホテルのロビーのようだった。
1メートルくらいありそうな水槽が、
いくつも並んでいて、見たこともない魚が
気持ちよさそうに泳いでいる。
「うわぁ…」
思わず感嘆の声が漏れたが、
はっと口を押さえ俯いた。
「どぉしたん？」
「いや…あんまり見たら、失礼かなと」
「ええよ、そんなん気にせんでも」
剛さんは笑いながら咳き込む。
どれだけ平然を装っていてもだめだ、
これは完全に風邪だ。
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凪(プロフ) - ゆりゆりさん» ゆりゆりさん、お返事遅くなりすみません; ; 今年も読んでくださって嬉しいです♪ 続編もよろしくお願い致します！ (2021年1月30日 12時) (
レス) id: bb946f24d5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりゆり - 今年も凪さんの作品を読ませていただきます。よろしくお願いします！ (2021年1月5日 13時) (レス) id: 0450509319 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりゆり - あけましておめでとうございます (2021年1月5日 13時) (レス) id: 0450509319 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：凪 | 作成日時：2020年12月25日 16時
